23 2023

世界遺産白川郷の桜/荻町合掌造り集落の桜スポット巡り

北陸の平地の桜が散り果てる頃、バトンタッチするかのように岐阜・富山の山間にある白川郷・五箇山の桜が見頃を迎えることは何となく経験で知っていました。だけどまさかこんなに早く満開になるとはちょっと驚きでした。
今年の桜はどこもとりわけ進みが早かったのですが、白川郷も例外ではなかったみたいです。例年の見頃は4月中旬以降なのに、今年は4月上旬に訪ねた時にはすでに満開に近い咲きっぷりとなっていました!多分、およそ10日ほど早まっていたんだと思います。

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白川郷と言えば、やっぱり世界遺産の合掌造り集落ですよね。この地の長く厳しい冬を乗り越える知恵が独特な家屋の造りに結実し、それが今も受け継がれて世界的に評価されています。
私が白川郷を訪ねた日、天気があまりよろしくなかったのが少々悔やまれますが、でもアチコチで春色を纏った合掌集落は、長くて暗い冬を越えて、春の明るさを取り戻したかのうようにイキイキと見えました。

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ってなワケで、2023年の桜記事第8弾は、岐阜県の世界遺産・白川郷の桜景色です。
白川郷はビッグネームな観光地ですが、実は桜に関してはそこまで派手ではないんだな、というのが私の第一印象でした。でも、そっと花を添えるくらいの控えめな感じがこの集落には似合っているかもしれません。

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2023年04月08日 岐阜県大野郡白川村 荻町合掌造り集落


白川郷の荻町集落は、四季折々美しいシーンを見せてくれるし、写真の撮り甲斐もあって、僕は大好きなスポットです。僕の住む金沢から車で1時間ちょっとという程良い距離なのも良くて、ドライブ先としては最適な場所。
しかし、これまでもう何度もこの白川郷に足を運んでいるのに、なぜか桜の咲く時期だけは行ったことがなかったんです。五箇山(菅沼集落)ならありますよ、でも白川郷の桜はこの目で見たことがない。そんなワケで、今年こそは何としても桜の咲く白川郷を見てみたいという思いを強くし、土曜日の早朝に出発、昼前に家に戻るプランで単身出かけることにしました。

インバウンドの復活の兆しが見え始めていて、観光客もだいぶ戻ってきた白川郷。着いたのは午前8時前でしたが、さすがにこの時間帯はまだ団体客が現地入りしていないというのもあって、集落は大変静か。駐車場と集落を繋ぐ「であい橋」も誰もいない。こんなに人がいない白川郷は初めてかも。
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「であい橋」を渡り世界遺産の荻町集落に入って最初に出会ったのは、「民宿幸エ門」さんの桜。水に映った姿が印象的でしたね。
白川郷の桜って、だいたいこんな感じなのが集落内のアチコチに散らばっている感じです。
桜の名所というと何十本、何百本という桜の木がこれでもかというほど彩るか、もしくは樹齢何百年という巨木がドーンと構えているイメージ。一方白川郷はそういうスケールの大きな桜景色ではないというのが実際のところです。決して華やかではないし、際立って目立つ桜スポットもないので、自分の目で良さそうな桜の木を探しながら集落を歩くことになります。
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この日の白川郷は雨。
この春は天気のいい日が多かったんですが、この日だけはちょっと残念な空でした。それでも僕が集落を散策している間は降っても弱いもので傘は不要だったのがまだ幸いだったかな。
早朝は白川郷に濃い霧がかかっていたようですが、時間が経つにつれて霧は薄れていきました。ただ、やはり背景の残雪の山を撮るのはちょっと厳しい感じです。
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白川郷らしい長閑な合掌造りの風景。
白川郷には、ちょっとシットリしたこういう天気もまぁ無くはないかな、と自分に言い聞かせて散策します。
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天気こそ今一つでしたが、荻町集落の桜についてはほぼ満開といってもいい感じでした。
この日はまだ4月の上旬だったので、さすがに桜はまだ少し早いかもとも思いましたが、全然そんなことはなかったです。しかし、例年なら平地の桜がようやく見頃を迎えるくらいの時期なんですが、標高約500mのこの地がすでに満開って何気に結構すごいこと。
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ここが白川郷荻町集落の中では割と有名なシャッタースポットになるのかな?「民宿ふるさと」さんの合掌造りと桜。
手前の桜は明善寺のもので、お寺の境内の端っこから眺めるのが何となく華のある絵になる感じ。
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明善寺の桜は荻町集落の中でも目立つ存在。
右の大きな合掌造りが本堂、そして左の桜に包まれているのが鐘楼門です。ともに200年以上の歴史のある建造物で、お寺も合掌造りなのがいかにも白川郷らしいですね。
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明善寺庫裡(明善寺郷土館)は白川郷を代表する合掌造りとして知られています。
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池に合掌造りと桜が映るスポットがありました。
濃いピンク色をしたしだれ桜のほうは、残念ながらまだ咲きそろっていないようでした。もう数日後ろにずれればいい絵になったのではないかな。
ちなみにこの池はGoogleマップによると「スイレン池」と名前が書かれていたので、多分浮いている葉はスイレンなんだろうと思います。この葉っぱなければ水鏡が美しいのに・・・と勝手なことをボソボソつぶやきながら撮ってます(笑)。
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一方でこちらのしだれ桜はちょうど見頃のようでした。
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集落を歩きながら思ったんですが、白川郷の桜を撮るのって意外と難しいのね(^^;
合掌造りの建物はそこらじゅうにあるので単に家屋を撮るだけならシャッタースポットはとても多いんですが、「桜と合掌造りをコラボさせたい!」というこだわりを持って臨むとこれがそんなに簡単ではないと思い知りました。
定番の桜スポットが多くあるわけではなく、広い集落の中に桜の木が散らばっている感じ。またせっかく桜を見つけたとしても、合掌造りと一緒にいい感じで収まるかというと必ずしも上手くはまるワケではない。桜マップみたいなものがあれば助かるんですがそれもないので、ひたすら歩いて桜の木を探し、発見したらそこへ向かい、合掌造りとうまく合わなければまた次の桜を探し・・・まるで宝探しをしているみたいな感覚になりました。結構疲れますが逆にそれが楽しかったりします。
白川郷の桜はゆっくり時間が取れる人向けですね。
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さて荻町集落に来たなら是非とも立ち寄りたいのが、集落の外れにある「天守閣展望台」です。少し高い位置から集落全体を見下ろすことができるスポットで、白川郷の中で最も有名な景色と言っても過言ではないです。春は桜が入るのでなおのこと象徴的な風景になるかな。
集落から山道を歩いて登ってもいいですし、展望台に無料駐車場があるので車でアクセスしても問題なし。僕は一旦荻町集落の駐車場まで戻って、10分ほど車を走らせて展望台に向かうことにしました。
いざ展望台に立ってみると、ここにきて急に土砂降りの雨。今降るか?何ともタイミングが悪い(笑)
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こうやって集落全体を俯瞰してみると、桜がアチコチに点在しているのが分かると思います。
そうか、荻町集落に来たらまずはこの展望台に立って写真を撮り、だいたいどの辺に桜の木があるかを掴んでおいてから集落を歩いたほうが効率的だったかもしれませんね。
一応下の写真に収まっている集落部分は隈なく歩いたつもりですが、2周くらいして物凄く疲れました(^^;。
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ってなワケで、白川郷荻町合掌集落の桜でした。
晴天にはかなわないですが、雨の白川郷もなかなかオツなもので、シットリとしていて、いい意味で少し鄙びた感じが出ていたんじゃないかなと思います。あと朝8時台というのも良かったかな。後で撮った写真を見返してみると思いのほか人が少なくて、山里らしい静けさも味わえたと思います。
次にここに桜を観に来るとすれば、青空の下も経験してみたい。雨の日とまた全然違うだろう華やかさを見てみたいと思いました。
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<白川郷荻町合掌造り集落>
【駐車場】あり(1000円)
【入場料とか】無料
【所要時間】1時間45分(集落散策と天守閣展望台)

【地図】


【リンク】
白川郷観光協会(公式)
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