能登半島の付け根にあたる宝達志水町に、なんと1000本もの桜が咲く場所があるという話ではありませんか!
1000本と言われてもピンと来ない人が多いでしょうが、金沢の有名お花見名所兼六園でだいたい400本、あの東京の目黒川の並木で800本ですから、結構多い部類じゃないかと思います。
実はこの場所、2年前の桜の時期にも一度訪ねたことがあるんですが、2年前と言えば今年並みに桜の進みが早かった年でもあり、残念ながら見頃を外してしまいました。ですから今年は2年ぶりに雪辱を果たそうと訪ねたワケです。
その名は「志乎(しお)・桜の里 古墳公園」。名前にある通り古墳が公園として整備され、かつ桜が乱れ咲くというところ。今年は見頃ドンピシャの満開の時に訪ねることができました。「桜の里」の名前に恥じぬ、サクラ・サクラした場所でした!


古墳は昔の偉い人のお墓であり、その土地の中でも眺めが良かったり、その土地を見渡せたりできるようなところにあるイメージ。この古墳公園もまさにそんな場所にあり、高台からは桜の向こうに長閑な景色が広がっていました。
この地は万葉集にも詠まれていて、「志乎(しお)」という名も万葉集が由来なんだそうです。

古墳や万葉集など、千数百年前に思いを馳せながら巡ることができる桜の散歩道。
なかなかイイんじゃないですか?
ってなワケで、今回の記事では少しでもその雰囲気をシェアできたらと思っています。
宝達志水町にある桜の名所、「志乎・桜の里 古墳公園」は、金沢から車でおよそ1時間ほどのところにあります。いろいろ行き方はありますが、僕なら海岸沿いの「のと里山海道」を走るのではなく、やや内陸の「かほく縦断道路・羽咋広域農道」をオススメしたいです。この二つの道路は一本でつながっていて、金沢から迷うことなく行けるはず。途中かほく市宇ノ気にある「喜多家しだれ桜」に立ち寄るのもGood!
さて、羽咋広域農道を羽咋方面へ進んでいくと、右手の車窓から突如桜色に包まれた小高い山が目に飛び込んできます。この山が今回の目的地!千本桜は伊達ではないね。

桜がめっちゃ咲いている小高い丘を登っていけば、公園の駐車場です。
エントランスから桜が綺麗!


この「志乎・桜の里古墳公園」は、正式には「石坂鍋山古墳群」という史跡で、古墳時代(6世紀後半)に造られたと言われている6基の古墳が存在するそうです。
「志乎(しお)」というのはかつての羽咋郡志雄(しお)町(現在はお隣の押水町と合併して宝達志水町になった)のことを指すようですが、もともとは万葉集の歌人である大伴家持が高岡から羽咋に訪れた際に歌った次の歌がルーツのようです。
「之乎路」とは富山県の氷見から石川県の志雄へ抜ける峠道のことで、現在も古墳公園のすぐそばに氷見と志雄を結ぶ道が通っています。大伴家持もひょっとするとこの古墳を見ていたのかも?
石坂鍋山古墳群は現在は公園になっていて、園内には「観桜の路」「山桜の路」「眺望の路」などの遊歩道が整備され、町民の憩いの場という雰囲気。とりわけ公園に隣接する日帰り入浴施設「古墳の湯」が人気で、桜の時期のみでなく年中賑わっています。駐車場はほぼ満車でしたが、その大半はお風呂に入りにきたお客さんだと思われます。

(古墳の湯 花見のついでに入浴するのもいいかも!)
大きな公園ですが、迷うことはありません。
その名も「観桜の路」を歩けば、1000本の桜のオイシイところを余すことなく味わえるハズ。

木漏れ日を浴びながら、観桜の路を歩きます。

ここの桜の特徴は本数が多いだけでなく、桜の種類も多いんです。その数はなんと36種類。
僕みたいなシロートにはどの木が何ていう桜か全然わからない(36種類もあるなんて到底判らない)のですが、淡い色の桜の中に濃いピンク色のものが混じってたりして、1種類じゃないことはハッキリと分かりました。



よく見かける桜に比べて、随分と背が高くてシュっとしていることに気づきました。街ではあまり見かけない桜です。
ソメイヨシノとは別の種類なんだろうけど、名前は残念ながら分からない(^^;。

桜が綺麗なもんだから、つい古墳の存在を忘れてしまいますが・・・
下の写真にこんもりと盛り上がった小高い場所があるのが分かると思いますが、多分これが古墳なんだと思います(確かではない)。古墳は全部で6つあるらしいけど、確かに公園内にはこのような盛り土が何か所か見受けられました。

少し盛り上がったところに立ってみました。
自分が立っているところも、その向こうに見えるやけに丸い山も、きっと古墳なんだろうと思います。6世紀後半に造られたって言うんだから、今から1400年前とか1500年前の古墳かぁ。

いくつかの古墳を巡る桜の散歩道。
結構アップダウンがあるので、散歩するだけで足腰が鍛えられそう。


古墳の南側に出ました。見晴らしがよくて、歩くのが良い気持ち良い場所です。
この記事の冒頭で、桜に包まれた小高い丘を麓から見上げた写真を載せましたが、逆に丘の上から眺めたのがこちらになります。

古墳を彩る桜の花。その向こうに見えるのは長閑な志雄の山里の風景。
大伴家持が詠んだ「之乎路」の様子、と言ってしまっても問題ないかな。当時と風景は大きく変わっているかもしれませんけどね。
千数百年前はどんな景色だったんだろう。この古墳は確かにその時の様子を見ていたわけですよね。ん~何ともロマン感じるじゃないですか。


ってなわけで、1000本の桜が楽しめる宝達志水町の「志乎・桜の里古墳公園」でした。
桜の規模的には能登随一と言ってもいいと思いますが、我々金沢の人間からするとまだまだ知名度は高くなくて、若干穴場的なスポットと言えるかもしれません。
能登半島の入口に当たる場所なので、能登ドライブのついでに立ち寄るといいかもしれません。古墳はオールシーズン楽しめますが、どうせなら桜が満開の時期に訪ねるべきかなと思います。


<志乎・桜の里古墳公園>
【駐車場】あり(無料)
【入場料とか】無料
【所要時間】40分
【地図】
【リンク】
志乎・桜の里古墳公園(宝達志水町公式)
1000本と言われてもピンと来ない人が多いでしょうが、金沢の有名お花見名所兼六園でだいたい400本、あの東京の目黒川の並木で800本ですから、結構多い部類じゃないかと思います。
実はこの場所、2年前の桜の時期にも一度訪ねたことがあるんですが、2年前と言えば今年並みに桜の進みが早かった年でもあり、残念ながら見頃を外してしまいました。ですから今年は2年ぶりに雪辱を果たそうと訪ねたワケです。
その名は「志乎(しお)・桜の里 古墳公園」。名前にある通り古墳が公園として整備され、かつ桜が乱れ咲くというところ。今年は見頃ドンピシャの満開の時に訪ねることができました。「桜の里」の名前に恥じぬ、サクラ・サクラした場所でした!


古墳は昔の偉い人のお墓であり、その土地の中でも眺めが良かったり、その土地を見渡せたりできるようなところにあるイメージ。この古墳公園もまさにそんな場所にあり、高台からは桜の向こうに長閑な景色が広がっていました。
この地は万葉集にも詠まれていて、「志乎(しお)」という名も万葉集が由来なんだそうです。

古墳や万葉集など、千数百年前に思いを馳せながら巡ることができる桜の散歩道。
なかなかイイんじゃないですか?
ってなワケで、今回の記事では少しでもその雰囲気をシェアできたらと思っています。
2023年04月02日 石川県羽咋郡宝達志水町 志乎・桜の里 古墳公園
宝達志水町にある桜の名所、「志乎・桜の里 古墳公園」は、金沢から車でおよそ1時間ほどのところにあります。いろいろ行き方はありますが、僕なら海岸沿いの「のと里山海道」を走るのではなく、やや内陸の「かほく縦断道路・羽咋広域農道」をオススメしたいです。この二つの道路は一本でつながっていて、金沢から迷うことなく行けるはず。途中かほく市宇ノ気にある「喜多家しだれ桜」に立ち寄るのもGood!
さて、羽咋広域農道を羽咋方面へ進んでいくと、右手の車窓から突如桜色に包まれた小高い山が目に飛び込んできます。この山が今回の目的地!千本桜は伊達ではないね。

桜がめっちゃ咲いている小高い丘を登っていけば、公園の駐車場です。
エントランスから桜が綺麗!


この「志乎・桜の里古墳公園」は、正式には「石坂鍋山古墳群」という史跡で、古墳時代(6世紀後半)に造られたと言われている6基の古墳が存在するそうです。
「志乎(しお)」というのはかつての羽咋郡志雄(しお)町(現在はお隣の押水町と合併して宝達志水町になった)のことを指すようですが、もともとは万葉集の歌人である大伴家持が高岡から羽咋に訪れた際に歌った次の歌がルーツのようです。
之乎路(しおじ)から直(ただ)越え来れば羽咋の海
朝凪したり舟楫(ふねかじ)もがも
「之乎路」とは富山県の氷見から石川県の志雄へ抜ける峠道のことで、現在も古墳公園のすぐそばに氷見と志雄を結ぶ道が通っています。大伴家持もひょっとするとこの古墳を見ていたのかも?
石坂鍋山古墳群は現在は公園になっていて、園内には「観桜の路」「山桜の路」「眺望の路」などの遊歩道が整備され、町民の憩いの場という雰囲気。とりわけ公園に隣接する日帰り入浴施設「古墳の湯」が人気で、桜の時期のみでなく年中賑わっています。駐車場はほぼ満車でしたが、その大半はお風呂に入りにきたお客さんだと思われます。

(古墳の湯 花見のついでに入浴するのもいいかも!)
大きな公園ですが、迷うことはありません。
その名も「観桜の路」を歩けば、1000本の桜のオイシイところを余すことなく味わえるハズ。

木漏れ日を浴びながら、観桜の路を歩きます。

ここの桜の特徴は本数が多いだけでなく、桜の種類も多いんです。その数はなんと36種類。
僕みたいなシロートにはどの木が何ていう桜か全然わからない(36種類もあるなんて到底判らない)のですが、淡い色の桜の中に濃いピンク色のものが混じってたりして、1種類じゃないことはハッキリと分かりました。



よく見かける桜に比べて、随分と背が高くてシュっとしていることに気づきました。街ではあまり見かけない桜です。
ソメイヨシノとは別の種類なんだろうけど、名前は残念ながら分からない(^^;。

桜が綺麗なもんだから、つい古墳の存在を忘れてしまいますが・・・
下の写真にこんもりと盛り上がった小高い場所があるのが分かると思いますが、多分これが古墳なんだと思います(確かではない)。古墳は全部で6つあるらしいけど、確かに公園内にはこのような盛り土が何か所か見受けられました。

少し盛り上がったところに立ってみました。
自分が立っているところも、その向こうに見えるやけに丸い山も、きっと古墳なんだろうと思います。6世紀後半に造られたって言うんだから、今から1400年前とか1500年前の古墳かぁ。

いくつかの古墳を巡る桜の散歩道。
結構アップダウンがあるので、散歩するだけで足腰が鍛えられそう。


古墳の南側に出ました。見晴らしがよくて、歩くのが良い気持ち良い場所です。
この記事の冒頭で、桜に包まれた小高い丘を麓から見上げた写真を載せましたが、逆に丘の上から眺めたのがこちらになります。

古墳を彩る桜の花。その向こうに見えるのは長閑な志雄の山里の風景。
大伴家持が詠んだ「之乎路」の様子、と言ってしまっても問題ないかな。当時と風景は大きく変わっているかもしれませんけどね。
千数百年前はどんな景色だったんだろう。この古墳は確かにその時の様子を見ていたわけですよね。ん~何ともロマン感じるじゃないですか。


ってなわけで、1000本の桜が楽しめる宝達志水町の「志乎・桜の里古墳公園」でした。
桜の規模的には能登随一と言ってもいいと思いますが、我々金沢の人間からするとまだまだ知名度は高くなくて、若干穴場的なスポットと言えるかもしれません。
能登半島の入口に当たる場所なので、能登ドライブのついでに立ち寄るといいかもしれません。古墳はオールシーズン楽しめますが、どうせなら桜が満開の時期に訪ねるべきかなと思います。


当ブログ桜の記事一覧(リンク集)
当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。四季折々の日本の風景を追い求めて、写真に切り取り公開し、皆様の旅の参考にしていただくのが当ブログの趣旨です。特に春の桜の景色はとても好きで、毎年春を迎えるとソワソワしてしまうんですよね(^^;。当ブログにもこれまでに数多くの桜の記事を掲載してきましたが、それらをザっと見渡すことって、ブログの特性上なかなか難しいんですよね。そこで、思い切って桜の目次ページを...
<志乎・桜の里古墳公園>
【駐車場】あり(無料)
【入場料とか】無料
【所要時間】40分
【地図】
【リンク】
志乎・桜の里古墳公園(宝達志水町公式)
- 関連記事
-
-
のとキリシマツツジオープンガーデン(前編)/奥能登の初夏の風物詩、真っ赤な情熱色の花
-
志乎・桜の里古墳公園の桜/能登随一の桜名所!1000本の桜を愛でる散歩道
-
能登の海を堪能する「奥能登絶景海道」を行く!/曽々木海岸~禄剛崎の爽快ドライブコース
-
能登半島最高峰の宝達山頂から北アルプス・乗鞍岳・御嶽山を望む!
-
能登のもみじ寺「本行寺」の紅葉/七尾・山の寺寺院群の秋の主役
-
スポンサーサイト