08 2023

う川古代桜と十二ヶ滝の桜/小振りだけど見応え十分な小松市の桜名所

桜が満開となった4月最初の週末。天気が良いので地元石川の桜をアチコチ見て回ったのですが、県南部の小松市にも結構見応えのある桜スポットがいくつかあるので足を運んでみました。そのうちの二か所を今回の記事でお伝えしたいと思います。
いずれも桜名所としての知名度は実はそんなに高くありません。桜の本数もそんなに多くはありません。けれど、桜を見た時の印象は結構強め。もちろんカメラ好きも十分満足できる、春の美スポットだと思います。

菜の花との共演が美しい、う川古代(いにしえ)桜
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桜と滝のコラボが楽しめる十二ヶ滝
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どちらの桜も今回初めて訪ねたのですが、小さなスポットだけど見応えは十分でした!
「へぇ、小松にこんな桜スポットがあったんだ」と、改めて思い知ることとなりましたね。

ってなわけで、今年の桜記事第5弾は小松市のプチ桜スポット二か所をお伝えしたいと思います!
どちらも小粒だけどピリリと辛い、そんな名スポットだと思います。


2023年04月01日 石川県小松市 鵜川地区


北陸で桜が満開となった週末。
昼下がりに金沢から車で1時間ほどで行けるお花見スポットを求めて軽く車を走らせていたところ、小松市の山あいを抜けたところで突如春色に包まれたスポットが現れました!全くのノーマークだったため、予期せぬスポットとの出会いに驚きつつ、これは立ち寄らないワケにはいかないと思い車を降りたのがココ。小松市の「う川古代(いにしえ)桜」です。
「鵜川」と漢字で書かずに「う川」と平仮名を使ったり、「古代」と書いて「いにしえ」と読ませたり、少々お名前に癖を感じますね(笑)。
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上の写真の看板を見て分かる人には分かると思いますが、この桜スポットは日本遺産「珠玉と歩む物語 小松」を構成するモノの一つのようです。この日本遺産は小松の石文化を広く伝えるもので、この桜がある鵜川地区には日本遺産の構成遺産であり知るひとぞ知るフォトジェニックな場所「鵜川石切り場」があることで知られています。

かつて、この地を北陸鉄道小松線の電車が走っていたそうで、う川古代桜は小松線の終着駅鵜川遊泉寺駅跡の6本のシメイヨシノ。小松線開業時に植えられたそうで、開業は1929年なので100年近く経っていることになります。
樹齢100年はソメイヨシノにしては大変長生きな部類です。20年ほど前までは老齢のため樹勢がかなり衰えていたそうですが、地元の方々の丁寧なお世話により見事に回復、現在まで美しい姿を保つことができているんだそうです。
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へぇ、こんなところに昔は線路が走っていて駅があったんだな。
なんて、まるで自分の人生と関係ないかのように思っていたんですが、後になってよくよく思い返してみると、自分の非常に小さい頃、親の車に乗せられて小松方面に向かった時、そう言えば車窓に小さな電車が走っていたかもしれない。ものすごく微かにですが遠い昔の記憶が蘇ってきました。今の国道360号線(昔はもっと細い道だったと思う)のすぐそばを電車が走っていたと記憶しています。

さて、そんな小松線の終着駅にあるう川古代桜ですが、この日は満開を迎えた週末ということで、地元のボランティアの方々によりお花見会も開かれていて、次々とお花見客が訪れて賑わっていました。
樹齢100年を感じさせないほど勢いを感じさせる咲きっぷり。おまけに足元には菜の花も植えられていて、大変フォトジェニックじゃないですか!
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桜をメインに撮ってもいいし、菜の花をメインに撮ってもいいし。
いやぁ、こういう光景って贅沢だなぁって思います。
そもそも石川県内で桜と菜の花が共演する場所ってそんなに多くないので、このスポットは春をいっぱい感じられる貴重な場所と言えると思います。
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さらにここの桜の素晴らしいところは、枝垂桜も共演していることです。
濃いピンクに薄いピンク、菜の花の黄色に空の青。
これってもう「春の四重奏」と言っちゃってもいいんじゃないでしょうか。

まぁ富山の「本家」四重奏には適わないけど(笑)。
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枝垂桜も綺麗ですよね~。小さな花弁の八重咲な感じがまたGoodです。
沢山のソメイヨシノの中でコレが数本あるだけで、すごくいいアクセントになるんだよなぁ。
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この青空と満開の桜がいつまでも続けばいいのに・・・
なんて思いますが、青空も桜も、限りがあるから逆に素晴らしいと感じるのかもしれませんね。
ふと見上げると、強く吹く風に乗って満開の古代桜の花びらが風に舞っていました。この桜にとっては、この日、この時が今年最高にいいタイミングだったかもしれません。
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石川県小松市 布橋十二ヶ滝


う川古代桜との思わぬ出会いを経て、さらに車で15分ほど走り、お次は小松市の山あいにある十二ヶ滝を訪ねました。実は今回はこの滝がもともと考えていた目的地の一つだったんです。
十二ヶ滝は小松市を流れる梯川の支流、郷谷川にある滝で、川の流れがこの滝で12の筋に分かれることからこの名前がついたそうです。この辺りの地名である「布橋」をアタマにつけて、布橋十二ヶ滝と呼ばれることも多いかな。
「滝」と言ってもあの縦に細長い滝ではなくて、背が低くてやけに横幅がある滝。高さ4メートル、幅36メートルの規模になります。
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すぐそばに駐車場が整備されているので、車の人はほとんど歩かずに滝を眺められるのがいいです。
滝壺の付近がちょっとした親水空間になっていて、道路から水辺までほんのわずか。夏場は格好の川遊びスポットとして人気の高い場所です。
滝のすぐそばには何本か桜があって、春は桜と滝のコラボがホント気軽に楽しめるスポットです。
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上から見下ろした十二ヶ滝。なかなか素晴らしいじゃないですか!
こうやって見るとあれだ、ちょっとおこがましいかもしれないけどナイアガラの滝のミニミニ版って感じですかね。
ナイアガラの滝は見たことないけど、きっとこれを巨大にした感じなんだろう。
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十二ヶ滝の桜もちょうど満開。少し内陸部にあるものの、桜の進み具合は平地の市街地とさほど変わらないみたいです。
この滝にはこれまで何度か来たことがあるんですが、やっぱ満開の桜があるのと無いのとじゃ随分印象が変わりますね。この滝に来るなら断然春(桜咲く時期)だなと思いました。
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川へ降りて滝壺のすぐ近くまで寄りました。
この見上げるアングルの十二ヶ滝は結構迫力あったりします。特にこの時期は雪解け水で水量が多いせいもあるかもしれませんね。対岸の桜もいい仕事していると思います。
この場所は暑い時期は格好の川遊びの場になります。以前夏に来た時は滝壺へダイブする人もいらっしゃいましたが、危険なのでやめましょうね。
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滝の上流側は下流側とは対照的でとても穏やかな流れでした。
桜のバックにはまだ緑が芽生える前の山並みが見えましたが、桜が終わった後にはいよいよ山里に新緑が訪れ、また違った華やぎになるんでしょうね。
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ってなワケで、小松市の2か所の桜スポットをご紹介しました!
前半のう側古代桜は今回たまたま知ることとなってラッキーでしたね。そして後半の十二ヶ滝は期待通りに綺麗な滝と桜のコラボを見せてくれたと思います。
いずれも名の知れた大名所に比べれば桜の本数は少なくて小振りなスポットですが、コンパクトにまとまっているし、何より菜の花との共演とか滝とのコラボとか、見た時に受ける印象の強さは大名所にも引けを取らないと思いました。オススメできると思います!
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こういうプチ桜スポットが、地元にはまだまだあるのかな。
来年以降もいろいろ探してみたいと思いました。



小松市のお花見スポットと言えば・・・
小松市の桜名所、芦城公園の桜/なんだか落ち着きます!市民のためのお花見スポット

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当ブログ桜の記事一覧(リンク集)

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<う川古代(いにしえ)桜>
【駐車場】あり(無料)
【入場料とか】無料
【所要時間】10分

【地図】



<布橋十二ヶ滝>
【駐車場】あり(無料)
【入場料とか】無料
【所要時間】10分

【地図】
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石川県 小松市 桜景色 菜の花 日本遺産

2 Comments

まっさ  

>大樹さん

大阪にもいろいろ桜の名所はありますね。
造幣局の通り抜けとか大阪城公園が有名だと思いますが、街中のお城や公園が多いイメージです。
自然の中の桜景色となると、結構郊外まで足を伸ばさないといけないかもしれませんね。
この記事でお伝えした二つのスポットも、かなり田舎にあります。
周りはホント何も無いんですが、だからこそ雄大な光景が楽しめるのかもしれません。

こちらも、4/10頃にはすっかり青葉で初夏の雰囲気になっていました。
今年は桜だけでなくあらゆる花暦が早くて、毎年GWの集客を狙っていたところが、すでに4月中旬には見頃になってしまい、GWはどうするんだ、という問題が起こっているそうです(^^;。
そろそろ初夏モードに切り替えないといけませんね。

2023/04/21 (Fri) 06:14 | EDIT | REPLY |   

大樹  

こんばんは。
滝と桜、そして菜の花に桜、、、
どれだけの自然の色彩豊かな世界が広がっているのか。。。
大阪もきっと見所ある花名所はあるとは思うんですが、自然に「映える」世界を堪能できる小松の方々が羨ましいですね。
自分も家の近くの緑道を自転車で散歩しながら春を探してきたんですが、もうすでに初夏のモードになりそうな位樹々は「青々」としておりました(;^_^A

2023/04/16 (Sun) 23:31 | EDIT | REPLY |   

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