富山県の紅葉と言えば、立山山麓や黒部峡谷などとてもダイナミックな名所が多いので、もしかしたら古城公園は少~し地味めなスポットに映るかもしれませんが・・・いやいや、他ではなかなか味わえない都市公園ならではの紅葉シーンを楽しめる名所だと知りました。
快晴の朝、静かな水面に見事なリフレクション!
これが高岡古城公園の紅葉の真骨頂と言えるかな。とても素晴らしかったデス!


山のほうから徐々に降りてきた紅葉前線が平地の街に至り、GOALを迎える時期。一雨降るだけで多くの葉っぱが散り、どんどん冬の姿に近づいていきます。
この日は快晴でしたが、前日の雨の影響でやはり落ち葉が増えましたが、おかげで足元を染める散紅葉も楽しめました。

ってなワケで、今回の記事は高岡古城公園の紅葉です。
富山県西部ではそれなりに有名な場所なんですが、全国的に見ればまだまだ知られていないところかもしれませんね。でも秋は紅葉、春は桜、冬は雪景色、なかなかフォトジェニックな公園なんですよ(^^)。
2022年11月25日 富山県高岡市 高岡古城公園
高岡古城公園は高岡市民の憩いの場で、高岡市の中心部にある街のオアシスみたいな都市公園。その名の通り加賀藩前田家二代目、前田利長公の居城だった高岡城がかつてあったところで、今はお城の建物こそ跡形もありませんが、お堀はほぼ昔のままの姿を残しているようです。
単なる城址公園ではなく、日本さくらの名所100選、日本都市公園100選、日本100名城、日本の歴史公園100選などなど、多くのタイトルを持っている質の高い公園です。

上の案内地図からもわかるかと思いますが、公園には多くの水濠があり、水辺の面積は公園の総面積の3割にも達するそうですよ。
本来、11月下旬の北陸はしぐれやすい時期なんですが、この日は朝から抜群の青空でとっても清々しい秋晴れ。古城公園の樹木たちは紅葉のピークこそ若干過ぎているものの、赤や黄色に染まった木が多数でまだ見頃が続いているようでした。古城公園に着いたのは朝の9時前で、明るさを増してきた朝の太陽が非常に眩しかった!北陸ではこれから冬が始まるとなかなか晴れ間が広がりません。だからこういう小春日和はこの先大変貴重で今のうちに味わっておかないといけないのです!

つい前日まで雨が降っていたので、葉っぱがだいぶ散ったんじゃないかと心配していましたが、実際訪ねてみるとまだまだ大丈夫でした。
逆に雨のおかげで散り始めのフェーズを迎え、公園のあちこちで落ち葉が足元を綺麗に染めている様子でした。


園内の通路は散紅葉が美しい。
踏むのを躊躇ってしまうくらい。

高岡古城公園で紅葉が美しいスポットは、主にお堀のそばに集中しています。
本丸エリアと小竹藪エリアをつなぐ「朝陽橋」(ちょうようばし)もこの公園のシャッタースポットの一つ。字面を見ると朝に見栄えのする橋なのかなって思わせますね。
紅葉のピークの日中はこの橋を渡る人が絶えないでしょうが、平日の朝は人が少ないので写真を撮るには朝がベスト。


ところで、水辺の木々は色づきが特にイイという話はご存知でしょうか。
何でも木々が紅葉するためには冷え込みのほかに、光と適度な湿度も必要なんだとか。お堀や湖、池、川などの水辺は、太陽光に加えて水に反射した照り返しの光も浴びることになり、さらに湿度も保たれるので、他の場所よりも色づきがいいと聞きます。


高岡古城公園で特に紅葉が綺麗なのが、「中の島」と呼ばれているお堀に浮かぶ島の周辺です。


そうか、朝だとこんな景色が楽しめるのか!
公園は人が少なくて静かなだけじゃなくて、お堀の水も動きがほぼ止まっていて、まるで鏡のように青空と紅葉を映していました。「水鏡」あるいは最近では「リフレクション」とも言いますよね。
この場所には噴水があっていつもは水が噴き上がっているので、水面に多少ゆらぎが生じるのですが、この時はまだ朝早い時間だったせいか噴水が止まっていて、いつも以上に水面が静かでした。
あまりにも流れがないため、落ち葉がちょっと目立ってますけど(^^;。


見事なリフレクションです!
思わず息を呑んでしまいました。



ただし、そんなリフレクションに水を差す?のもいます。
鴨さん。朝の散歩かな。

古城公園を歩く場合は、園内にあるマップを是非入手してください。春夏秋冬の季節ごとの散策路が紹介されていて(冬はあったかな?)、それに従って歩けば間違いはありません。
そんな散策ルートの中にあるのが、射水神社という大きな神社。この辺りは昔の高岡城のちょうど本丸にあたるエリアで、高岡城の中枢でした。射水神社は越中国一宮としての地位もあるらしく、富山県の神道の中枢とも言えますね。
この日は平日で静かだったのですが、休日ならちょうど七五三の時期なので親子連れで賑わっていたかもしれません。



グルっと公園を散策して再び中の島に戻ったら、さっきまで止まっていた噴水が稼働していました。
そうそう、高岡古城公園と言えばやっぱりこの噴水が噴き出ている水辺のシーンが思い浮かぶんですよね。噴水が出ていないシーンと出ているシーン、どちらも楽しむことができたので良かった(^^)。


ってなワケで、高岡古城公園の紅葉でした。
市街地の中心にある紅葉名所と言えば、北陸なら金沢の兼六園が有名ですが、古城公園もそれに勝るとも劣らない、なかなかのものだったというのが僕の感想です。やはり広大な水辺のある公園は条件が合った時の水鏡が見応え最高でした!

冒頭でも言いましたが、この公園は秋の紅葉のみならず、春の桜も非常に見事なんです。まだ記事にはしてないけど、実は2年前に桜の時期にも訪ねているんですよね。いつか桜の記事もアップできればと思っています。
富山県の自然派紅葉名所と言えば・・・

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<高岡古城公園>
【駐車場】あり(無料)
【入場料とか】無料
【所要時間】1時間30分
【地図】
【リンク】
高岡古城公園(公式)
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