2022年の春、いかがお過ごしでしょうか。
今年もあっという間に桜の時期が駆け抜けていって、気が付けば葉桜になった金沢よりお送りしております。
そして当ブログ、気がつけばかれこれ1年近く放置プレイをしておりまして、非常に久しぶりの更新になってしまいました(^^;。
さて、今年の春も何か所か桜が咲くスポットを回ってきました。
残念ながら桜をメインに据えた「桜旅」は実現できませんでしたが、地元の桜スポットの良さを再確認できた春となりましたね~。
今回ご紹介する桜スポットは、加賀地方の真ん中の能美市にある長大な桜並木、「健康ロードの桜並木」です。

手取川の左岸に続くこの道は、その昔、電車が走るみちでした。
鉄道が引退して40余年、今は付近の住民の散歩道や通学路、そしてサイクリングロードとしてすっかり定着し、春にはいっぱいの桜の花が集落をつなぎます。


全国に名を馳せるような桜名所ではないけれど、ゆっくりと歩いて自分のペースで春を感じることができる静かな桜スポット。
自分の足で歩けば健康にもなれる、そんな石川の隠れた桜スポットを紹介します!
桜花爛漫の春を迎えると、能美市に薄紅色が一直線に続く桜のロードがお目見えします。
辰口(たつのくち)地区、寺井地区を、手取川の左岸に沿う形で続く散歩道、「健康ロード」という名前がついているのですが、少し古い世代(古いと言ってごめんなさい)の人なら、「ヘルスロード」という名前のほうがしっくりくるかもしれません。
この道、実はその昔この地を走っていた北陸鉄道能美線の廃線跡を活用し、歩行者や自転車のために整備された道なんです。
そしてこの道端には延々と桜が植えられていて、春になるとズラっと続くピンクの並木がとってもよく目立ちます。
健康ロードは多少つぎはぎな感じで、昔の線路を正確に一直線にトレースしているわけではないけれど、直線的に続く桜並木は結構圧巻!

桜が満開になる頃、加賀の霊峰白山はまだ真っ白ではあるものの、白山を取り囲む山々は少しずつ雪が解けて白さが失われていきます。
まさに「残雪」という言葉がぴったりです。
そんな残雪の山並みをバックに、満開の桜並木が続き、山の姿からも野の姿からも春がやってきたことを実感!

さて、この桜並木の山側の起点は、辰口地区の岩本という集落にあります。
金沢平野を東西に延びる能美市ですが、その最も東の端にあたり、手取川を渡ればお隣白山市の鶴来地区という場所。
ちょうど「岩本」と大きく書かれた大きな碑?標識?のすぐ近くに、第1本目の桜の木があります。
健康ロードの桜並木はここから延々10kmにわたり、手取川と並行して西へ西へと続いていきます。
そして健康ロードを彩る桜の本数はなんと2000本!
10km2000本も続く桜並木って、この辺じゃそうそうそうあるもんじゃないですよ。

この道を歩いてみると、その形からかつてここに線路があったんだなってのが何となく分かりました。
細長い土手は単線の線路のそれ。
もともと車が走る道として設計されていたのなら、もう少し太い道になっていたはずですよね。
昔電車が走っていたことを知っているなら、なんとなく雰囲気が線路のそれであると感じるのですが、前知識が何もない人には廃線跡だと気づく人は少ないかもしれません。
電車が走っていた当時の駅やホームはほとんど残っていないのが残念です。


山のほうを振り返ってみると、白山市獅子吼(ししく)高原の施設が山のてっぺんに見えました。
パラグライダーなどの離陸地点で、スカイスポーツのメッカです。
それなりに標高のある山ですが、すでに雪はありません。
獅子吼にも春が来たんだなぁとしみじみ思いました。

健康ロードの桜並木。
長さが10kmもあるので、ブログで全てをお伝えすることはできませんが、いろんな風景を楽しめるので自転車なんかで走破するのもきっと楽しいんだろうなと思います。
YouTubeなんかで走破動画をアップすれば、少しは需要あるかもね。
しかし、並木を全部徒歩で歩き切ろうとすると軽く3時間くらいはかかりそうで、健脚でないとちょっとキツいでしょうね(^^;。
時には田んぼや畑を突っ切り・・・


そして時には住宅街の中を突っ切り・・・


ところどころでは春らしく菜の花との共演も見せてくれます。

住宅街では小さな公園と桜並木が出会うシーンもありました。
この辺りの子供たちは、公園で遊んで、飽きてくれば今度は桜並木をチャリで爆走もできる。
なかなか良いロケーションですね(^^)。

全線にわたって車通りは少ないけれど、場所によっては地区と地区を結ぶ生活道路として活躍しているところもあります。
ただし、健康ロードの一部は歩行者・自転車専用道路になっているので、車で走破することはできません。

健康ロードの桜を撮るならどこがいいか?
この問いに的確に答えるはちょっと難しいですね。。。
沿線の全てを知っているわけではないので、僕が見た景色よりももっと綺麗なところがあるかもしれない。
また、「これぞ健康ロード」と呼べるような代表的な景観があるわけでもありません。
ですから、興味があればご自身の足で歩いたり、ペダルを漕いだりするのがいいんじゃないかな。




健康ロードから少し離れますが、丘の上にある物見山運動公園は、たくさんの桜が咲く能美市を代表する桜名所です。
健康ロードだけだと少し物足りないかもな、という人は、この公園とセットで訪ねるのがオススメ。
付近には、遊具のある広場や野球場、テニスコートなどがあって、市民のレクリエーションや憩いの場となっているようです。
桜の咲く時期はお花見にやってくる人が多く、家族連れで賑わっていました。
大きな公園なだけあって駐車場はばっちり。車を止めてゆっくりしましょう。

桜の咲く時期にここに来たのは初めて。
丘一面に桜が咲くシーンがなかなか見応えあるなと思いました。





健康ロード沿線でもう一か所紹介したいのが、「のみでん広場」という公園。
辰口中央児童館や辰口図書館など、能美市辰口地区の主要施設が建つエリアに、突然、昔のレトロな電車が姿を現します。
お気づきだと思いますが、これがいわゆる「能美電」、北陸鉄道能美線を走っていた車両で、昭和26年に製造されたモハ3760形だそうです。

そうそう、実家が北陸鉄道石川線(現存する路線)の比較的近くなのですが、そういえば僕が小学生の頃まで遡ると、こういう車両が走っていたな~と懐かしく思いました。
北陸鉄道は踏切の警報音から「チンチン電車」の名前で親しまれていましたが、いつしか電子音になり、昔の風情はなくなりました。
・・・って、ローカル線の昔を懐かしむなんて、自分も結構ジジ臭くなったもんだ(笑)。

屋根にしっかり守られて、桜と一緒に佇みながら、なんとも贅沢な余生を過ごしているじゃないですか。
僕も老後はこうありたいもんだ(笑)。
ちなみに数年前に来たときは車両の中も自由に入れたのですが、この年は新型コロナ感染予防のため、残念ながら中には入れませんでした。
早く中に入れる日が来るといいですね。

ってなワケで、能美市の健康ロードの桜並木をお伝えしました!
桜が満開の時期ってせいぜい1週間程度ですので、健康ロードが桜色の花で線として結ばれるタイミングはごくごく僅かです。
今年はちょうど満開と週末と晴天が重なってくれて、最高の健康ロードを楽しむことができました。
いつかは自分も自転車に乗って、この道を駆け抜けてみたいなぁと思う、春の昼下がりでした。

当ブログの桜の記事一覧はこちら

<健康ロード(旧称ヘルスロード)>
【駐車場】基本はなし、ところどころ市の施設の駐車場あり
【入場料とか】無料
【所要時間】2時間
【地図】
(灯台笹公民館駐車場あり)
今年もあっという間に桜の時期が駆け抜けていって、気が付けば葉桜になった金沢よりお送りしております。
そして当ブログ、気がつけばかれこれ1年近く放置プレイをしておりまして、非常に久しぶりの更新になってしまいました(^^;。
さて、今年の春も何か所か桜が咲くスポットを回ってきました。
残念ながら桜をメインに据えた「桜旅」は実現できませんでしたが、地元の桜スポットの良さを再確認できた春となりましたね~。
今回ご紹介する桜スポットは、加賀地方の真ん中の能美市にある長大な桜並木、「健康ロードの桜並木」です。

手取川の左岸に続くこの道は、その昔、電車が走るみちでした。
鉄道が引退して40余年、今は付近の住民の散歩道や通学路、そしてサイクリングロードとしてすっかり定着し、春にはいっぱいの桜の花が集落をつなぎます。


全国に名を馳せるような桜名所ではないけれど、ゆっくりと歩いて自分のペースで春を感じることができる静かな桜スポット。
自分の足で歩けば健康にもなれる、そんな石川の隠れた桜スポットを紹介します!
2022年04月09日 石川県能美市辰口地区 健康ロード・物見山運動公園
桜花爛漫の春を迎えると、能美市に薄紅色が一直線に続く桜のロードがお目見えします。
辰口(たつのくち)地区、寺井地区を、手取川の左岸に沿う形で続く散歩道、「健康ロード」という名前がついているのですが、少し古い世代(古いと言ってごめんなさい)の人なら、「ヘルスロード」という名前のほうがしっくりくるかもしれません。
この道、実はその昔この地を走っていた北陸鉄道能美線の廃線跡を活用し、歩行者や自転車のために整備された道なんです。
そしてこの道端には延々と桜が植えられていて、春になるとズラっと続くピンクの並木がとってもよく目立ちます。
健康ロードは多少つぎはぎな感じで、昔の線路を正確に一直線にトレースしているわけではないけれど、直線的に続く桜並木は結構圧巻!

桜が満開になる頃、加賀の霊峰白山はまだ真っ白ではあるものの、白山を取り囲む山々は少しずつ雪が解けて白さが失われていきます。
まさに「残雪」という言葉がぴったりです。
そんな残雪の山並みをバックに、満開の桜並木が続き、山の姿からも野の姿からも春がやってきたことを実感!

さて、この桜並木の山側の起点は、辰口地区の岩本という集落にあります。
金沢平野を東西に延びる能美市ですが、その最も東の端にあたり、手取川を渡ればお隣白山市の鶴来地区という場所。
ちょうど「岩本」と大きく書かれた大きな碑?標識?のすぐ近くに、第1本目の桜の木があります。
健康ロードの桜並木はここから延々10kmにわたり、手取川と並行して西へ西へと続いていきます。
そして健康ロードを彩る桜の本数はなんと2000本!
10km2000本も続く桜並木って、この辺じゃそうそうそうあるもんじゃないですよ。

この道を歩いてみると、その形からかつてここに線路があったんだなってのが何となく分かりました。
細長い土手は単線の線路のそれ。
もともと車が走る道として設計されていたのなら、もう少し太い道になっていたはずですよね。
昔電車が走っていたことを知っているなら、なんとなく雰囲気が線路のそれであると感じるのですが、前知識が何もない人には廃線跡だと気づく人は少ないかもしれません。
電車が走っていた当時の駅やホームはほとんど残っていないのが残念です。


山のほうを振り返ってみると、白山市獅子吼(ししく)高原の施設が山のてっぺんに見えました。
パラグライダーなどの離陸地点で、スカイスポーツのメッカです。
それなりに標高のある山ですが、すでに雪はありません。
獅子吼にも春が来たんだなぁとしみじみ思いました。

健康ロードの桜並木。
長さが10kmもあるので、ブログで全てをお伝えすることはできませんが、いろんな風景を楽しめるので自転車なんかで走破するのもきっと楽しいんだろうなと思います。
YouTubeなんかで走破動画をアップすれば、少しは需要あるかもね。
しかし、並木を全部徒歩で歩き切ろうとすると軽く3時間くらいはかかりそうで、健脚でないとちょっとキツいでしょうね(^^;。
時には田んぼや畑を突っ切り・・・


そして時には住宅街の中を突っ切り・・・


ところどころでは春らしく菜の花との共演も見せてくれます。

住宅街では小さな公園と桜並木が出会うシーンもありました。
この辺りの子供たちは、公園で遊んで、飽きてくれば今度は桜並木をチャリで爆走もできる。
なかなか良いロケーションですね(^^)。

全線にわたって車通りは少ないけれど、場所によっては地区と地区を結ぶ生活道路として活躍しているところもあります。
ただし、健康ロードの一部は歩行者・自転車専用道路になっているので、車で走破することはできません。

健康ロードの桜を撮るならどこがいいか?
この問いに的確に答えるはちょっと難しいですね。。。
沿線の全てを知っているわけではないので、僕が見た景色よりももっと綺麗なところがあるかもしれない。
また、「これぞ健康ロード」と呼べるような代表的な景観があるわけでもありません。
ですから、興味があればご自身の足で歩いたり、ペダルを漕いだりするのがいいんじゃないかな。




健康ロードから少し離れますが、丘の上にある物見山運動公園は、たくさんの桜が咲く能美市を代表する桜名所です。
健康ロードだけだと少し物足りないかもな、という人は、この公園とセットで訪ねるのがオススメ。
付近には、遊具のある広場や野球場、テニスコートなどがあって、市民のレクリエーションや憩いの場となっているようです。
桜の咲く時期はお花見にやってくる人が多く、家族連れで賑わっていました。
大きな公園なだけあって駐車場はばっちり。車を止めてゆっくりしましょう。

桜の咲く時期にここに来たのは初めて。
丘一面に桜が咲くシーンがなかなか見応えあるなと思いました。





健康ロード沿線でもう一か所紹介したいのが、「のみでん広場」という公園。
辰口中央児童館や辰口図書館など、能美市辰口地区の主要施設が建つエリアに、突然、昔のレトロな電車が姿を現します。
お気づきだと思いますが、これがいわゆる「能美電」、北陸鉄道能美線を走っていた車両で、昭和26年に製造されたモハ3760形だそうです。

そうそう、実家が北陸鉄道石川線(現存する路線)の比較的近くなのですが、そういえば僕が小学生の頃まで遡ると、こういう車両が走っていたな~と懐かしく思いました。
北陸鉄道は踏切の警報音から「チンチン電車」の名前で親しまれていましたが、いつしか電子音になり、昔の風情はなくなりました。
・・・って、ローカル線の昔を懐かしむなんて、自分も結構ジジ臭くなったもんだ(笑)。

屋根にしっかり守られて、桜と一緒に佇みながら、なんとも贅沢な余生を過ごしているじゃないですか。
僕も老後はこうありたいもんだ(笑)。
ちなみに数年前に来たときは車両の中も自由に入れたのですが、この年は新型コロナ感染予防のため、残念ながら中には入れませんでした。
早く中に入れる日が来るといいですね。

ってなワケで、能美市の健康ロードの桜並木をお伝えしました!
桜が満開の時期ってせいぜい1週間程度ですので、健康ロードが桜色の花で線として結ばれるタイミングはごくごく僅かです。
今年はちょうど満開と週末と晴天が重なってくれて、最高の健康ロードを楽しむことができました。
いつかは自分も自転車に乗って、この道を駆け抜けてみたいなぁと思う、春の昼下がりでした。

当ブログの桜の記事一覧はこちら

<健康ロード(旧称ヘルスロード)>
【駐車場】基本はなし、ところどころ市の施設の駐車場あり
【入場料とか】無料
【所要時間】2時間
【地図】
(灯台笹公民館駐車場あり)
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