そんな中、城下町金沢の「夏」の到来を告げるお祭りが始まりました。
毎年6月第一土曜日・日曜日に開催される「金沢百万石まつり」。
金沢市民なら誰もが知っている市最大のイベントですが、その「前夜祭」に位置付けられているのが、浅野川で行われる「加賀友禅灯篭流し」です。
今年、初めてこの灯篭流しを見に行ってきましたので、早速UP!



その穏やかな流れから「女川」の別名で親しまれている浅野川を、ゆっくりゆっくりと無数の灯篭が流れる様は、なんだかとても幻想的。
川辺だからってのもありますが、梅雨の蒸し暑さを忘れて楽しめた光のイベントでした。
ちなみに、ここで三脚は足かせにしかならないだろうと思い、三脚は置いてきました。
全て手持ち撮影のため多少ブレたりしていますが、勘忍してね(^^;。
いや~、灯篭流しの撮影は難しいです!(ISO1600~2500の高感度撮影です)
2014年06月06日 石川県金沢市 浅野川(天神橋~浅野川大橋)
6月5日、北陸地方は梅雨入りしました。
平年よりも7日、昨年よりも13日も早かったそうですが、そういう数字を聞かなくても「今年はなんか早い」と誰もが分かるほど梅雨入りが早かったです。
例年6月上旬に行われる百万石まつりは「梅雨入り直前の晴天シーズンにねじ込んだイベント」というイメージがありますが、今年は梅雨入りのほうが早かった。
灯篭流しのある金曜日も、日中こそ雨は降りませんでしたが、会場に向かう途中で空を見上げると・・・
おぉ、虹だぁ。。。
久しぶりに見たなぁ。

でも、虹が出るということは、イコールすぐそばで雨が降っているということ。
傘も持たずに慌てて来たもんだから、雨に遭わないか不安になりながら会場に向かいました。
ちなみに、この灯篭流しには沢山の市民や観光客が集まります。
なんたって、金沢が最も金沢らしく見えるイベントですからね。
付近の道路は普段よりも混雑し、駐車場はおそらく満車。
そもそも浅野川界隈やひがし茶屋街周辺の駐車場は数が少なくて、イベントの時は明らかにキャパ不足になると思われます。
僕はちょっと保険をかけたつもりで、金沢駅近くに止めてそこから歩くことにしました。
金沢駅から浅野川界隈までは徒歩で20~30分。
ちょっと手間かもしれませんが、これなら確実に浅野川に近づけます。
灯篭流しの会場となる浅野川大橋に着いたのは19時。
日没後の空が赤く焼け、いかにも「梅雨の夕空」って感じでした。

まだ明るくて灯篭が流れていませんが、すでに沢山の人が浅野川に集まっていました。
今思うと、下の写真に写っている人の数はまだまだ序の口。
ピーク時には、溢れんばかりの人・人・人が橋やら河川敷やらに集まってきて、ものすごい混雑になったんです!

灯篭流しの開始は19時とされていましたが、19時が過ぎてもすぐに灯篭を流すわけではありません。
もともとこのイベントは、金沢の伝統工芸の「加賀友禅」が浅野川の水の恵みによって成り立っているので、川に感謝の気持ちを込めて行われるという側面があります。
また、加賀友禅に携わってきて亡くなられた故人を供養する意味も込められているそうです。
お経が読み上げられ、お焼香がなされ・・・いわゆる「儀式」的なものが進められていきます。
そして19時20分頃、いよいよ灯篭流しのスタート!
この日は約1300個の灯篭が流されたようですが、その第1号を流すのが・・・
山野金沢市長ではないか!
オープニングに相応しいキャスティングですが、あろうことか市長が自筆された灯篭を流そうとするその時間だけザーザー雨が(苦笑)。
(灯篭を持っているのが、金沢市長です)

市長!貴方もブログをやってらっしゃったんですね!!
早速拝見しましたが、5/20の記事にこの灯篭に対する思いが書かれていました。
「心如水(こころみずのごとし)」。
「心」「水」「如」の三文字があしらわれた市長の灯篭がゆっくりと浅野川を流れて行きます。
描かれているのは、兼六園でお馴染みのカキツバタの花かな。

このタイミングだけ雨が降っていたのは、きっと市長の筆に込められた思いが天に通じたのでしょう。
トホホ・・・濡れちゃったよ(笑)。

さて、日も暮れてきたところでいよいよ加賀友禅灯篭流しが本格的にスタートです!
「女川」の愛称に相応しく、この日の浅野川の流れはとても穏やかで、ゆっくりと眺めることができます。
梅雨入りはしたものの、まとまった雨を降らせずにグっと堪えてくれた天には感謝しないといけません。

浅野川に架かる「梅の橋」。
以前、このブログで夜景をお伝えしましたが、その時とは比べ物にならないくらい美しく幻想的でした。
灯篭流しってこんなにも綺麗だったんだ。。。


あまりにも緩やかな流れのため、灯篭が一か所に集まったり、川の途中で止まっちゃったり、川岸に打ち上げられてしまったりします。
そんな迷える灯篭をちゃんと流れに戻してあげる方もたくさんいらっしゃいました。

ところで、川の中に入れるのはイベント関係者だけです。
「川の中に入らないでください」というアナウンスも流れていました。
それなのに川の中で写真を撮っている人が何人かいたのは・・・どうしてなんでしょうねぇ。
耳が聞こえないんでしょうかねぇ。
子供・・・には見えなかったけどねぇ。
・・・と、精いっぱいイヤミを言ってみる(笑)。
それから、どうでもいい話をします。
最近の若いコは、感動した時にしきりに「ヤバイ、ヤバイ」って言うんですね。
僕らの年代だと(と言っても、まだ30代だぞ!)、ヤバいってのは「非常に良くないことが起こった」ときに使う言葉です。
「ねぇ見てあれ、ちょっとヤバい」
という女性の声を聞いて、てっきり橋の上に人が集まり過ぎて、重量オーバーになりそうなのが「ヤバい」のかと(爆)
ちなみに梅の橋は歩行者用の橋で、そんなに立派じゃありません(^^;。

加賀友禅に携わる方々だけでなく、一般の人も灯篭を自分の手から流すことができます(アナウンスを聞いた限りでは、あらかじめ整理券を受け取るらしい)。
小さな子供たちが、「せーの」で灯篭を流していました。
なんとも微笑ましい場面です。
ブレてますが(笑)。

大小様々な灯篭が浅野川を流れます。
真面目に筆で文字が書かれたものやら、小さな子供が描いたのであろうかわいらしい絵のものやら。
無数に流れる灯篭の中から、ちょっと変わったデザインのものを見つけるのも楽しいかもしれませんよ。


こういうメッセージもたくさん見ました。
「がんばろう日本」。

変わった形をした灯篭も(^^)。

梅の橋の上から、下流の浅野川大橋方面を見渡します。


そして、同じく梅の橋の上から、今度は上流の天神橋方面。
無数の灯篭が列をなして流れてくる様は、今回見た中では一番印象深いものでした。

灯篭流しは海まで流れっぱなし・・・なワケがなく、この浅野川大橋付近で終点となります。
たくさんの灯篭が終点の橋の下に集まっていました。


浅野川大橋の下でゴムボートに乗った係の方。
これだけ多くの灯篭をコントロールするのは至難の業でしょうね(^^;。
さらに次々と灯篭が流れてきます。

浅野川大橋から灯篭を見下ろしてみました。
中にはちゃんとろうそくが灯されています。
こういう作りだと雨天の場合はかなり厳しいんじゃないかな。
年に一度の大イベント、ちょっと雨が降りましたが、天気が大きく崩れなくて本当に良かったです。

ってなワケで、「金沢百万石まつり」の前夜祭とも言える「加賀友禅灯篭流し」でした。
金沢市民になってもう10年以上経ちますが、昔から気になっていた光のイベントをようやく楽しむことができて嬉しいです。
来年には北陸新幹線が金沢まで開通し、首都圏や信州からも随分訪ねやすくなってるのですが・・・
未開通の時点でビックリするくらい人が多かったのに、新幹線が来たらどうなっちゃうんだろう。
今年のうちに撮ることができて良かったのかもしれません。

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