日本有数の豪雪地帯へ!白山市白峰の冬散歩/重伝建に指定された雪とともに生きる町
ひと昔前は、この時期は平地でも雪がドカっと降り、週末には庭に雪の滑り台なんかを作ってもらって、近所の子供たちとソリ遊びしていたものですが、最近はそういうシーンを滅多に見ることはなくなりましたね。
今年の冬も金沢の市街地では今のところ雪が少なくて、生活はラクだけどちょっと物足りない感じです。
ドカ雪が降っている地方のニュースを見るたび、「これじゃあ金沢は雪国返上だな~」なんて思いもしましたが、でもそんな冬であっても積もるところにはシッカリ積もっているということを今回知りました!
金沢から車でおよそ1時間強、白山の麓にある、白峰(しらみね)という山村。国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されている、古き良きまちなみが楽しめる散策スポットです。
金沢では無雪の状態だったのに・・・
1時間ちょっとで別世界じゃん、コレ!
雪が少ないから、ちょっと足を伸ばして雪景色を見に行こうと思ってやってきた白峰だけど、想像以上の雪深さにビックリしましたよ。
さすがは日本有数の豪雪地帯、暖冬だろうが少雪だろうがお構いなしに積もるようですね~。
ってなワケで、今回の記事は白峰雪散歩!
娘たちも普段見ぬドカ雪景色にちょっと興奮気味でした。
まぁ一番テンション上がってたのは多分この僕なんだろうけど(笑)。
2017年01月21日 石川県白山市 白峰地区
白峰は、平成の大合併で白山市になる前は石川郡白峰村でした。
金沢近辺に住む人が白峰に対して抱くイメージは、「最奥の地」かな。
距離は50kmほどだけど、白山麓のメインストリート国道157号線をとにかくどんどん山の中へ進んでいく。
途中、トンネルが連続し、ダム湖の畔を走り、これ以上奥に町はないだろうと他所の人は思うかもしれませんが、さらに奥へと進んでいくと、突然パっと視界が開けて村の中心部の白峰地区の町並みが登場するんです。
冬にこのルートを走ると、積雪量の変化が面白い。
平野部から山沿い、そして山間部へと進んでいくにつれて、面白いくらいに積雪の量が増えていきます。
平地ではゼロだったのに、白峰に着く頃は・・・
うぉ、恐竜が雪に埋もれてる!!
なんか、恐竜の像に雪が積もると、絶滅寸前って感じがしますね、作った人は意図してないんだろうけど(笑)。
白峰の恐竜像、哀愁漂います。
さて、旧白峰村の中心地区、白峰地区に到着です。
車を降りて改めて実感したんですが、雪の量がすごかった!
集落内の道路は一応歩けるようにはなっているけど、道路の脇や屋根の上の雪の量がハンパないし、さらに雪が現在進行形でシンシンと降ってみるみる積もる感じがします。
この白峰地区は平年の積雪が2mを超えるそうで、3メートル積もっても何ら不思議ではないと言われているし、昭和56年に北陸を襲った五六豪雪の時は5m近くも積もったそうですよ。
まさに「雪とともに生きる」、そういう町なんだなぁ。
ちなみにこの日の白峰の積雪は130cm。
ひょっとすると例年よりも少なめだったのかもしれませんが、それにしたって平地では考えられない異次元のセカイ!
今回は娘二人と雪中散歩。
雪が降りしきる中でしたが、平地に比べてサラサラな雪だから、傘がなくてもずぶ濡れになることはありませんでした。
ただ、やっぱり寒かった!
市街地ではなかなか見ることができないリアルな豪雪地の情景があちこちに広がっていました。
バス停が埋まってるし!(笑)
鐘楼の屋根に雪が積もって、まるでミッキーマウスみたい(笑)。
自販機のつららが冬の厳しさを物語っています!
雪が少ない市街地では半分飾りのようになってしまっている雪吊りですが、白峰の雪吊りはしっかり仕事してますね(笑)。
ところで、「重伝建」ってご存知でしょうか?
正式名称は、重要伝統的建造物群保存地区といって、その名の通り伝統的な町並みを後世に残していくために国が指定した「特に重要な」保存エリアのことでして、全国の名だたる「古いまちなみ」がこれに指定されています。
現在、日本全国に110の重伝建指定地区があって、そのうち石川県には全国最多の8つの指定地区があるとのこと。実は今回訪ねたこの白峰地区も、2012年に重要伝統的建造物群保存地区に指定されているんです。
つまり、「白峰には後世に伝えたい魅力的な町並みがある」ということ。確かに、町並みの景観はとても落ち着いていて、イイ感じでした。
現代では「交通の不便な地」というイメージが大きいけど、江戸時代は養蚕業が盛んで村の経済はかなり潤っていたらしく、そんな歴史があったせいか山奥なんだけど比較的立派な家屋やお寺があって、決して寂びれた感じがしない。
初めて白峰を歩いた時は、「あれ?思ったよりも大きな集落だな」と思いましたね~。
夏に歩くと↓こんな感じだけど・・・
(2015年05月31日撮影)
雪とともに生きる町ということで、そんな町をそぞろ歩きするならやっぱり冬でしょ!
(ここまで来るのが結構大変だけどね・・・(^^;)
雪と仲良く付き合うための知恵と工夫が詰まった町並みは、平地の街とは一味も二味も違っていて、散策が楽しかったです。
こちらは白峰地区の中心にある白峰温泉総湯。
まだ浸かったことはないですが、お湯は滑らかな肌触りで「美人の湯」として人気があるそうです。
そういえばこの温泉に浸かるために、はるばる金沢からここまで足繁く通う人も多いみたいです、往復100km近くあるのに!
白峰地区にある林西寺(りんさいじ)というお寺があったので、ちょっとだけお邪魔しました。
ってか、雪すごいし!
お寺の案内板には「明治元年神仏分離令が公布され、山上に御安置の仏像はことごとくお山を追われるという悲しい時代を迎えました」と書いてありましたが、そういう背景があって当時のこのお寺の住職さんが、白山山頂などに安置されていた白山御本地仏という8つの像をここに安置されたそうです。
その中のひとつの仏像は国の重要文化財に指定されているようですよ。
一度見てみたいものです。
ちなみに、ご本堂は夏はこのようなお姿ですが・・・
(2015年05月31日撮影)
真冬のこの時期は完全防備!
全面板で覆われていて中が見えませ~ん。
その完全防備があるおかげで、ご本堂の中は意外にも寒くはなく、いい雨宿り・・・いや雪宿り場所でした。
ってなワケで、日本有数の豪雪地帯、白峰でした。
重伝建に指定されているだけあって町並みは綺麗だし、ところどころお土産屋さんもあるし温泉も入れて、そぞろ歩きが楽しい町です。
今のところ観光地化したり大々的に宣伝されたりはしてなくて、まだ静かな山里の趣を楽しむことができますが、今後整備されていけばもっともっと人は増えると思います。
白峰はそういう観光地としてのポテンシャルを十分に持っていると思う!
帰り道、集落の外の通りでは除雪作業が進行中でした。
今では重機などを使ってラクラク(でもないけど)雪をどかすことができますが、昔まだ文明の利器がなかったころ、村人はどうやってこの雪から村を守ってきたんだろう・・・。
こんな厳しい環境であってもちゃんと村の歴史を守ってきたんだから、白峰ってすごいなぁと思います。
<重伝建 白峰>
【駐車場】あり(無料)
【入場料とか】なし(施設によっては拝観料や入場料が必要です)
【所要時間】1時間
【地図】
【リンク】
白峰観光協会
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>aunt carrotさん
こんばんは♪
積雪が5mを越えたのは、平地でも記録的な雪となった年です。
さすがに毎年5m積もるワケではないけれど、背丈を超えるくらいの雪は日常茶飯事、そういうところです。
雪だるまカフェですが、僕も一度は中に入ってゆっくりしてみたいと思いました。
うどんとぼたもちがメインらしく、うどん食べ放題のメニューもあるみたいです!
それから、白峰に行く途中にある「鳥越」というところは蕎麦の産地でもあります。
白山麓グルメツアーってのも、なかなか楽しそうですね!