05 2016

魚津市の蜃気楼(Cランク)を見た!/初夏の風物詩、富山湾の神秘に触れて

富山湾って実に様々な神秘に溢れています。
例えば、ホタルイカ群遊海面とか波打ち際を青く染める「身投げ」という現象。それにはるか昔の森林の様子を今に伝える埋没林。飲料メーカーの原材料としても使われている海洋深層水などなど。
そして、今回お伝えする「蜃気楼」もその一つです。

小さい頃から、富山の魚津という街で蜃気楼という非常に珍しい現象が見られる、ということをたびたび学校で習ってきて興味はすごくあったんだけど、行けば必ず見られるものでもなく、見られなかった時のショックがでかそうだったからこれまでチャレンジしてこなかったんですよね(^^;。
しかし今回、たまたま別の目的で近くまで来ていたので、ダメモトで魚津の浜に立ってみたんです。
そしたら・・・

見えた!蜃気楼が見えたぞ~!!

20160416144059.jpg

天気はうす曇りでモヤが濃く、ハッキリ言ってあまり上手に写せなかったのが心残りですが。
ってなワケで、今回の記事は生まれて初めてこの目で見た魚津の蜃気楼をお伝えします!


2016年04月16日 富山県魚津市 しんきろうロード


富山県東部の魚津市。
ここは国内では非常に珍しい、「継続的に蜃気楼が観察できる場所」であることで大変有名です。
継続的と言っても、もちろん出現する条件というのがあります。

時期は4~5月。
時刻は昼前から夕方前にかけて(「昼下がり」と言われる時間帯がベスト)。
晴天で風が穏やかで、日中気温がグングン上がっていき、「そろそろ半袖でもいけるかも」なんて思えるような初夏らしい陽気の日です。


魚津で蜃気楼が観測されるのは年間10~15日程度と言われていますが、そのうち肉眼でも確認できるようなハッキリとしたものは年間わずか5日程度しか見られないそうです。
「蜃気楼の見える街」で売り出している魚津ですが、満足のいく蜃気楼は相当レアだというワケです。
だから、蜃気楼を見に行きたいなとは思っても、そのためだけに金沢からおよそ100kmの距離がある魚津へ向かうのは相当危険なギャンブルであり、これまでずっとためらってきたんですよね。
ところが、今回は魚津市から比較的近い入善町にチューリップを見に来たこともあって、「チューリップのついでに」ダメモトで魚津の海岸にやってきたのです。

魚津市の海岸に沿って「しんきろうロード」という道があり、その沿線ならばどこからでも蜃気楼を見ることができます。
テキトーな場所に車を止めて海を見ましたが・・・
初めて、しかも予習もなしに蜃気楼を見る人にとって、レベルの高くない蜃気楼はぶっちゃけ肉眼では全くわからない(笑)。
しかもこの日はモヤが濃くて視界不良、おまけに逆光ときたもんだ。
ただ、対岸の景色を立派な機材で撮影している人が何人もいたから、きっと「脈アリ」な日なのだろうと思いました。
20160416143404.jpg
(↑肉眼では気がつかなかったけど、この写真にはすでに蜃気楼が写ってる!)


ところで。
蜃気楼と一言で言っても、実は大きくわけて「上位蜃気楼」と「下位蜃気楼」の2種類があります。
そのうち下位蜃気楼は、通年どこでも見られる現象です。
「蜃気楼」という響きだけだとすごくレアな現象のように思えるのですが、それは魚津などごく一部でしか観察することのできない「上位蜃気楼」のことのみを我々は「蜃気楼」と呼んでいるからだと思います。

一方、下位蜃気楼はなじみがあるせいか別の名前がついていて、普段の生活だとその別名のほうを頻繁に使っています。
例えば、夏の暑い日に道路に水たまりがあるように見える「逃げ水」だとか、あるいは夕日が沈む時に水平線で達磨のような形に変形する「だるま夕日」、遠くの陸地がまるで宙に浮いたように見える「浮島」などが、まさに下位蜃気楼です。
当ブログでも、下位蜃気楼についてはこれまで何度か記事にしてきました。


下位蜃気楼(だるま夕日)
20141024170458.jpg
(2014年10月24日 石川県白山市徳光ハイウェイオアシスにて)


下位蜃気楼(浮島現象)
20140119151715.jpg
(2014年01月19日 神奈川県藤沢市鵠沼海岸にて)


しかし魚津で見られる「上位蜃気楼」は、下位蜃気楼とは全くレベルが違うくらいレアで貴重な現象なんです。
そもそも我が国で上位蜃気楼が見られる場所は、富山湾(魚津)のほかには琵琶湖、猪苗代湖、石狩湾、苫小牧沖、オホーツク海のみとのことであり、全国各地で見られる下位蜃気楼とはレベルが違う。
そんな極めてレアな現象をいつも観察できる魚津市民は、ちょっと羨ましくもありますね。


さて、蜃気楼が見られるといわれている対岸にレンズを向けますが・・・
後から撮った写真をPCで見返せば、蜃気楼が写っているのが分かります。
でも現地で逆光の中カメラの小さな液晶ディスプレイで確認するだけでは、なかなか蜃気楼が出ていることを実感できないものです。
しかも、普段の蜃気楼のない景色がどういうもので、それに比べて景色がどう変化しているのかが全く分からないので、規模の小さな蜃気楼の場合は見逃してしまうかもしれません。
蜃気楼を観察する場合は、事前に実際の景色を把握し、さらに蜃気楼が発生した場合はどのような変化が見られるかを、ちゃんと押さえておく必要があります。
20160416143007.jpg

20160416143445.jpg


でも、この新湊大橋にレンズを向ければ、蜃気楼が出現していることを実感できます。
最初は普通に橋の形に見えていたのですが・・・
あれ!?
ちょっと様子がヘンだぞ!?

橋げたの部分が不自然に上下に伸びて太くなってきました。そして、バーズーカ砲みたいな望遠レンズを装着している愛好家が夢中でシャッターを切っているのが分かりました。
どうやら、蜃気楼が本格的に現れ始めたみたい。
20160416143052.jpg


なんだなんだ!?
橋に何が起こったんだ??
このあたりからは、肉眼でも橋の変化が分かるようになりました。
20160416143747.jpg

20160416143939.jpg


あ~!
これって何かで見たことある!
新湊大橋がZ字形に変形。紛れもなく蜃気楼です!

20160416144144.jpg

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20160416144239.jpg



よく見ると、薄くて白いモヤの帯の中で、対岸のあらゆるもののシルエットが上下に伸びてバーコード状になっているのが分かります。
20160416144543.jpg

20160416144552.jpg

20160416144816.jpg


ってなワケで、魚津市の蜃気楼でした。
今回が生まれて初めての「上位蜃気楼」観察だったのですが、「これがウワサの蜃気楼ってやつかぁ」って感動したのは、家に帰ってPCのディスプレイに画像を映した時(笑)。
実際は、モヤのせいで肉眼ではほとんど見えず、現地の方に「ぶっちゃけ今って蜃気楼出てるんですか?どうなんですか?」って無粋な質問をしちゃうくらいでした(^^;。
現地での感動はそんなにも強くなかったってのがホンネです。

ちなみに蜃気楼の規模は、そのクッキリさや範囲の広さ、継続時間などをもとに、AランクからEランクまで5段階にランク分けされて評価されるそうですが、今回遭遇した2016年4月16日の蜃気楼はCランクだったとのこと。
2016年は今現在(5/5)の時点でA・Bランクの報告がまだないため、一応は「暫定的に今年最高レベル」だったといえるかもしれませんね。
出現予想がかなり難しい現象ですが、たまたま立ち寄ってたまたまCランクを見ることができたのは、運が良かったのだ、ということにしておきます。
20160416145034.jpg




<魚津市しんきろうロード>
【駐車場】あり(しんきろうロード沿線の随所に無料駐車場)
【入場料とか】無料
【所要時間】30分

【地図】

(「海の駅蜃気楼」から北の海岸沿いの道が「しんきろうロード」です)

【リンク】
魚津市ホームページ(蜃気楼特設ページ)
(蜃気楼の詳しい情報や予報、過去の観測記録が見られます!)

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富山湾 魚津市 蜃気楼 しんきろう

10 Comments

まっさ  

>みんこさん

こんにちは♪
富山湾、なかなかだと思いますよ。
蜃気楼だけじゃなく、ホタルイカとかブリとかシロエビとか(食い物ばっかり(笑))。
海の幸が豊富なのも、富山湾のいいところですよね!

またいつか、Bランクくらいのが見られたらいいなと思っています。

2016/05/20 (Fri) 07:17 | EDIT | REPLY |   

まっさ  

>土佐けんさん

こんにちは♪
関西なら琵琶湖が近いですね!
琵琶湖も、富山湾と同じように橋(琵琶湖大橋??)の形が大きく変形するそうです。
ただ、蜃気楼はタイミングが難しいですよねぇ。
行けば必ず見られるものでもないし・・・。
土佐けんさんも撮影成功することを願っています!

ポチ、ありがとうございます!(^^)

2016/05/20 (Fri) 07:16 | EDIT | REPLY |   

まっさ  

>ぽてとぉ~さん

こんにちは♪
蜃気楼ですが、確かに沖縄で見たという話はあまり聞かないですね~(^^)
海水と空気の温度差がないと発生しないそうですが、沖縄ではそういうケースってほとんど見られないんでしょうね。

魚津市の蜃気楼は有名ですが、それでも肉眼で観測できるレベルは年に数日しか見られないそうです。
そう思うと、貴重な体験だったかな!

2016/05/20 (Fri) 07:13 | EDIT | REPLY |   

まっさ  

>妖怪雨降らしさん

こんにちは♪
ちょっと忙しくなりまして、またお返事が遅くなってしまいました(^^;。

ほほぉ、A・Bランクってそんなにレアなんですね。蜃気楼って結構頻繁に見えていると思っていたのですが、肉眼で観測できるレベルって珍しいんだなぁ。
ちなみに、4/16は新湊大橋の変形は肉眼でかろうじて確認できました。

双眼鏡、要りますね!
車にやっすいやつ一つくらい常備しておこうかな・・・。

2016/05/20 (Fri) 07:10 | EDIT | REPLY |   

みんこ  

すごい。蜃気楼まで撮られてねー。Cランクでいいですよ。
富山湾ってなかなかですよね(笑)

2016/05/07 (Sat) 22:54 | EDIT | REPLY |   

土佐けん  

こんばんは

蜃気楼が見られたんですか!
幻想的ですね~~~
富山湾は蜃気楼で有名ですよね^^
書かれていた通り、こちらでは琵琶湖が有名ですね。
僕もこう言う画を撮ってみたいものです^^

ポチッ全部!

2016/05/06 (Fri) 22:09 | EDIT | REPLY |   

ぽてとぉ~  

これが蜃気楼なんですね~

沖縄では、中々お目にかかることのない貴重なセカイですねー


感動を感じたのが、自宅のPC・・・その気持ちわたしもわかります

撮影中は、へぇーと思う風景が自宅のPCで見ると現地では感じられなかった感動が湧き上がる体験は、わたしにもよくあります(笑)

2016/05/06 (Fri) 09:51 | EDIT | REPLY |   

妖怪雨降らし  

え?Cランク?
いつ?

と思ったら、4/16・・・

その後、5/2にもCランクが。
新湊大橋の「Z」形はなかなか見られませんよ。しかも、こんなにくっきりと!
5/2は霞んでいて、新湊大橋は見えなかった orz

ただ、滑川~富山方面と、生地方面はばっちりでしたよ。

因みに、A,Bランクはここ数年でておりません。
Bランクは平成26年4月3日
Aランクは・・・
平成18年7月10日が最後でした・・・・

Cランクであれば、肉眼でも確認できるレベルですが、双眼鏡があればなおよしです。

2016/05/05 (Thu) 21:17 | EDIT | REPLY |   

まっさ  

>aunt carrotさん

こんばんは♪
いつもダイヤモンド富士に力を注いでいるcarrotさんなら、蜃気楼の魅力もなんとなく分かっていただけるかと思います。
ダイヤモンド富士と同じく、蜃気楼の撮影はまさに「運」です。
現地に住んでいれば「勘」で何とかなるかもしれませんが、遠方の人は毎日空気を肌で感じることができないので、魚津まで行ってみないとわからないのが辛いんですよね~。
だからこそ、偶然見ることができた時の喜びはそれはそれは大きいです。

carrotさんもこの時期に北陸に来る機会があれば、ぜひ蜃気楼を!
ちなみに蜃気楼だけを目当てにすると、失敗した時の傷がかなり深くなってしまうので、例えばチューリップとか立山黒部アルペンルートなんかをメインに据えて富山を訪ねればいいと思いますよ(^^)。

2016/05/05 (Thu) 18:33 | EDIT | REPLY |   

aunt carrot  

これは凄いですねぇ~♪
良く撮れましたね!
蜃気楼ロード、、夢のような場所があるのですね。
でもいくら場所があっても、その日、そのときにそこにいないと
撮れない蜃気楼、、、、、
まっささん、持ってますね!

2016/05/05 (Thu) 09:32 | EDIT | REPLY |   

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