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25 2015

一乗谷朝倉氏遺跡を訪ねて(後編)/当時の面影を今に残す特別名勝一乗谷朝倉氏庭園

福井市の郊外の山あいにある「一乗谷朝倉氏遺跡」
今からおよそ450年前までこの地には一乗谷城を中心とした越前一の城下町が発達し、華やかな文化が育まれていたことが発掘調査によって明らかになっています。

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今回初めてこの地を訪ねたのですが、一番の目的は国の特別名勝に指定されている4つの庭園を見ることです。
いずれも、室町時代末期の庭園様式が大変良い状態で保存されていて今に伝えているそうですよ。
特別名勝庭園と言えば、日本三名園の兼六園・後楽園や、四国の名園栗林公園、あるいは古都京都の著名な庭園など、庭園界の国宝と呼んでも過言ではない、観賞価値の非常に高い庭のことを指します。

そんな庭園が4つもあるなんて、一乗谷ってもしかしてスゴいんじゃないか!?

期待膨らまして、一乗谷を訪ねてみたのですが・・・

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2015年06月21日 福井県福井市 一乗谷朝倉氏遺跡


6月下旬、梅雨の一乗谷は時折ザっと雨が降り、この時期らしいシットリとした空気感に包まれていました。
天気がこんなだから訪れる人は少な目で、とっても静か。この静けさが、なおのことかつてここに大城下町があったこととのギャップを感じさせてくれます。
雨の中のカメラを持った散策は大変なんだけど、こういう歴史ロマンを感じる場所ってのは雨がよく似合う気がします。
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(遺跡内を流れる一乗谷川)


前記事にある通り、まずは城下町の実物大模型である「復原町並」でタイムスリップ感を味わったあと、お次はいよいよ遺跡内の4つの特別名勝庭園を巡ります。

ところで!
この「一乗谷朝倉氏遺跡」は、数少ない「国の三重指定」を受けている文化財であることで有名です。
国の三重指定とは、「特別史跡」「特別名勝」「重要文化財」の3つの指定を受けていること。そういう文化財は国内には6カ所のみで、この一乗谷朝倉氏遺跡の他に、京都の金閣寺・銀閣寺・醍醐寺三宝院、奈良の平城京跡、そして広島の厳島神社の5つのみってんだから、いかに一乗谷が重要な遺跡であるかが分かりますね。


4つの庭園は、復原町並とは道と川を挟んで谷の反対側の斜面に位置しています。
昔からあるお堀と土塁を横に見ながら歩いていくと・・・
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一乗谷のシンボルでもある、「唐門」がありました。
朝倉義景の住まいであった館の表門です。
ちなみにこの唐門は朝倉氏の時代にあったものではなく、松雲院というお寺(朝倉義景を弔うためのお寺)の門を移築したものだと言われています。現在の唐門は江戸中期に再建されたもの。
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門の左手の木は桜です。
桜が咲く時期のここからの写真は、一乗谷の観光用のポスターなんかにもなっているとても有名なシーンです。
是非春にも訪ねてみたいね。
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唐門をくぐれば、広大な敷地が現れます。
今となっては建物らしい建物は全くありませんが、ここがかつての戦国大名、朝倉氏が住んでいたとされている「朝倉義景館跡」です。
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その広さはおよそ6400平方メートル、およそ2000坪!
かつてはここに17棟の建物があったそうで、朝倉氏がいかにご立派な身分だったかが分かりますね。
高台から見下ろすと、いかに巨大な館がここにあったかが分かります。
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特別名勝庭園の看板もデーンと。
期待は高まります!
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4つの特別名勝庭園めぐりは、この朝倉義景館跡から始まりますが・・・
はて、庭園?
特別名勝庭園なんてどこにも見えないんだけど・・・ホントにあるのかい!?
も、もしかして、あの石がチョコチョコと置いてあるあの一角のことをおっしゃっていますか??
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特別名勝庭園その① 義景館跡庭園


特別名勝庭園の一つ目、「義景館跡庭園」を見た時の第一印象は、

え~~~!?
マジでこれが特別名勝庭園っすか?


といったものです。
崖の斜面の麓に、おもむろに石がゴロゴロと並べられている。
その配置は決して美しいとは思えない(笑)。
現代の美的センスと500年前の美的センスが大幅に違うのか、それとも単に僕のセンスがないだけなのか。
どちらかは分からないけど、とにかく思い描いていた特別名勝庭園とは全然違うモノがそこにはあったのです。
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だってさ、考えてもみてほしい。
これまでもいくつかの特別名勝庭園を見てきましたし、このブログにも書いてきました。
いずれも「特別」の名に違わない美しいものでした。

金沢・兼六園
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高松・栗林公園
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東京・六義園
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東京・浜離宮恩賜庭園
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岡山・後楽園
岡山後楽園 幻想庭園


なのに、なのに一乗谷の特別名勝庭園って・・・(笑)。
まぁ他の著名な庭園とは違って、ここは「遺跡」ですからね。兼六園みたいな美しさがないのは当然と言えば当然。
この「義景館跡庭園」は他の3つの庭園とは違って完全に土の中に埋まっていたのを、今からおよそ50年前の館の発掘調査で存在が明らかになったらしい。
数百年の間地中でジっと発掘されるのを待っていた庭園って聞くと、ちょっとロマンを感じますね。
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特別名勝庭園その② 湯殿跡庭園


義景館跡庭園で意表を突かれ、気を取り直してお次は「湯殿跡庭園」に向かいます。
義景館から石段を登り、小高い丘の上に庭園がありました。
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義景館跡庭園に比べればもう少し庭園チックではありますが、ゴツゴツとした岩がこだわった配置なのかそれともテキトーな配置なのかよく解らない体(テイ)で置かれているのはこちらも同じです。
(実は、ちゃんと綿密に計画された配置なんだそうですヨ)
この「湯殿跡庭園」は、4つの一乗谷朝倉氏庭園のうちで最も古いものらしく、作庭は室町前期。
当時は今と違って庭園まで導水路が引かれていて、水が湛えられていたそうです。これらの石が池の中に佇んでいたならば、もう少し美しい世界だったかもしれませんね~。
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このお庭は正面から観るよりも、裏手に回って観たほうが美しいかもしれません。
青々とした楓の向こう側に室町の庭園。
ひょっとすると、紅葉の時期に訪れるとものすごく鮮やかで綺麗なのかもしれません。
「春にも来てみたい」と言いましたが、秋にも来てみたい!
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特別名勝庭園その③ 諏訪館跡庭園


お次は、一乗谷朝倉氏庭園の中では最も壮大で華麗な「諏訪館跡庭園」です。
諏訪館は義景の夫人の屋敷だったと言われていて、その館の庭造りに最も力が注がれたのも分かる気がします。
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これまで見てきた2つの庭園よりも、より一層「庭園らしさ」を感じました。
こちらの庭園は昭和42年に復元整備され、平成3年に導水路が完成して当時のように滝を水が流れ落ち、池に水を湛えた姿が戻ったとのことです。
やっぱり水があると庭園は一気に美しく見えるものです。
滝石の上にあるヤマモミジは、紅葉するとより一層この庭園を美しく魅せるんでしょうね。
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下の写真にある巨石は高さ413cm、日本最大級の「滝副石」(たきぞえいし)だそうです。
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他の3つの庭園がちょっと無骨で男性的な印象を受けるのとは対照的に、この諏訪館跡庭園はなんとなく女性的な雰囲気を醸し出しているようでした。
それはやっぱり、御夫人のための庭園だったから、なのかな。



特別名勝庭園その④ 南陽寺跡庭園


4つの特別名勝庭園めぐり、最後は「南陽寺跡庭園」です。
この庭園、おそらく4つの庭園の中で最も地名度が低いと思います。なぜなら、他の3つが比較的まとまって配置されているのに、この庭園だけが結構離れているんですよね。
しかも、平坦な道ではなくアップダウンの結構キツい道を歩かなければなりません。3つ回ってそれなりに疲れてきている足腰には相当堪えるんです(^^;。

で、苦労してたどり着いた南陽寺跡ですが・・・
お寺らしいものは何一つ残っていないのは想像できましたが、そこにひっそりと佇むお庭がまたアレでして・・・(笑)。
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杉の木立をバックにゴツゴツした石がいくつか。それだけなんですよね。
これでも「特別名勝」ってのが意外っていうか、疑問!?
正直なところこの南陽寺跡庭園は、これ以外の3つの庭園を見たなら、汗を流して遊歩道を歩いてまで見に来るほどの価値はないかなとも思います。
「どうしても4つとも見たい」という奇特な人向けですかね。
奇特な僕ですので4つの庭園を全制覇することができました(笑)。
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ってなワケで、凡人の僕にはあまり理解できなかったけど、これら4つの庭園は古くは室町時代の庭園様式をシッカリと今に伝えてくれる学術的・芸術的に非常に優れた資産ということで、平成3年に国の特別名勝に指定されました。
4つともじっくり見て回ると軽く1時間以上はかかりますが、逆に言うとたった1時間ちょっとで4つも特別名勝庭園を観ることができるのって、この一乗谷だけかもしれません。

まだ小さな娘もよく頑張って付き合ってくれたなぁと。
帰り道にご褒美として、越前名物おろしそばとソースかつ丼をごちそうしてあげましたとさ(^^)。
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<一乗谷朝倉氏庭園(特別名勝)>
【駐車場】有(無料)
【入場料とか】無料(ただし復原町並は210円)
【所要時間】1時間20分

【地図】


【リンク】
一乗谷朝倉氏遺跡資料館


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- 4 Comments

まっさ  

>ケメさん

お久しぶりです!こちらこそ大変ご無沙汰しておりました(^^;。

双子もとうとう2歳になりまして、ようやくカタコトのおしゃべりできるようになったかな。
今の長女みたいにそこいらじゅう連れ回すにはもう少しだけ時間がかかりそうです(^^;。

春姉ちゃんは・・・
お出かけする時に必ずコンビニでお買い物するんですが、どうやらそれが本当のお目当てなんかも(笑)。
ま、ついてきてくれるうちが華ですかね~。

またちょくちょく覗きに来てくださいね!
お立ち寄り、感謝♪

2015/08/30 (Sun) 10:06 | EDIT | REPLY |   

まっさ  

>土佐けんさん

こんにちは♪
朝倉氏の庭園ですが、初めて訪れると「想像」と「実際」のギャップでポカーンとしてしまうのですが、つい先日2回目の訪問(ライトアップ)をしたのですが、なかなか良かったですよ!
その様子も後日アップできればと思います。

とにかく、一乗谷は歴史好きにはたまらない場所かもしれません。
ロマンが溢れています!

お立ち寄り、感謝♪

2015/08/30 (Sun) 09:57 | EDIT | REPLY |   

ケメ  

ご無沙汰してます(*^^*)

👯夏ちゃんと👸秋ちゃん
🎂お誕生日おめでとう🎉💐🍰🎁


もう、2才になるんですね。
早い早い!
そう言えば、春姉ちゃんもずいぶん大きくなりましたね。
今ではすっかりまっさパパのお相手をつとめ、モデルまでこなす多彩ぶり!!
今回の旅は春姉ちゃんも庭園を堪能しているみたいですね。
おやつで釣られるなんてしてませんものね。(笑)

いつもながら楽しませて頂いています。
ありがとうございます😄

2015/08/28 (Fri) 18:45 | EDIT | REPLY |   

土佐けん  

朝倉氏の庭園、楽しませて頂きました^^
僕と助手の知っている歴史を重ねながら見ていると
更に興趣が深まります^^
朝倉氏と言えば浅井氏と連合して信長と戦った
姉川の戦いが有名ですよね~~

今日は夕方から撮影に行こうと思っています。

ポチッ全部!

2015/08/22 (Sat) 14:14 | EDIT | REPLY |   

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