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22 2015

福野夜高祭の引き合い(けんか行燈)/壮麗な行燈が激しくぶつかり合う「破壊」の儀式

毎年GWが近づいてくると、なんとなく南砺市福野がソワソワしはじめるような気がします。
それは、「福野夜高祭」が近づいてくるから。
福野夜高祭とは、旧福野町に古くから伝わる福野神明社の春の祭礼で、南砺・砺波・小矢部など砺波平野で広く行われている「夜高祭」の代表格です。
これに関係する住民たちはこの行事にまさに「命を賭けている」と言っても過言じゃありません。

「夜高行燈(あんどん)」と呼ばれる華美な装飾が施された巨大な行燈が夜空を染めながら町内を練り歩き、深夜に行われる通称「ケンカ」と呼ばれる行燈の引き合い(壊しあい)で祭りの熱気は最高潮に!

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これほど激しく熱気渦巻く祭りは残念ながら金沢にはないんですよね~。
派手な祭りのない街に住む人間にとって、「夜高」という祭りはちょっと羨ましくもあります。
今回は、ほぼほぼ毎年観ることになっている福野の夜高祭にスポットを当ててみます。

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(※今回の記事は、昨年(2014年)に撮影した写真も一部含まれています。)


2015年05月02日 富山県南砺市 福野地区(旧福野中心市街地)


毎年5月1日~3日の日程で、南砺市福野地区(旧福野町)の中心市街地で「夜高祭」が行われます。
このお祭り、若い時は存在を全く知らなかったのですが、現在はほぼほぼ毎年観に行っています。地元の祭り(百万石まつりとか)よりも遥かに鑑賞率が高いのだ(笑)。なぜなら、ウチの嫁さん方の親戚が祭りが行われる地区に住んでいて、祭りの日になると必ずごちそうを振る舞ってくれるので。
ついでに子供を連れて祭りの見物も行くわけです。

福野夜高祭は曜日固定ではなく日付固定のため、平日になることも多々あります。とは言え、翌日は必ずお休み(憲法記念日)になるので行きやすいっちゃあ行きやすい。
今年はたまたま5/2が土曜日だったので、夕暮れ時の早い時間から祭りの様子を見ることができました。
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さてこの福野夜高祭ですが、特徴は何と言っても華やかな装飾が施された「夜高行燈」ですね。
この祭りのシンボルでもあります。
かつて大火で焼失した町を再建させる際に福野神明社というお社も造ることになり、そこに祀る神様を伊勢神宮から分霊してもらうことになりました。その時に使者として伊勢に送られた一行が福野に戻ってくる際、町の人たちが行燈を灯して出迎えに行ったのがこの祭りの始まりだと言われています。
祭りには大・中・小様々な行燈が登場するのですが、中でも7基の「大行燈」はミモノです!
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旧福野町の中心市街地にある浦町・上町・新町・辰巳町・七津屋・御蔵町・横町の7つの地区が、それぞれデザインを競い合うかのように大行燈を作ります。
これほど大きな行燈だから製作にもそれなりに人出が必要で、聞いた話だと地区の大人の男たちは、まだ寒い2月からほぼ毎晩のように行燈製作に勤しむそうです。
奥さんとお子さんがよほど寛大でないと、やっていけないですね(^^;。

かつての大行燈は高さ12m近くもあったそうですが、明治維新後の近代化で電柱や電話線が整備され、それらの邪魔にならないよう現在はかつてのおよそ半分の高さに制限されているとのこと。それでも十分見応えのある大きさです。
ちなみに、最も高かった時代の行燈は「文久の大行燈」として復元され、祭りの期間中は福野駅前でその雄姿を拝むことができます。
下の写真、ちょっと分かりにくいけど、奥のほうに止まっている車と比較していただければ(^^;。
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行燈の美しさを競う「コンテスト」も毎年行われているらしく。
今年の最優秀賞の大行燈は上町が作った↓コレでした。
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迫力のある大行燈以外にも、様々な中行燈・小行燈が見られます。
中には、な~んか見たことあるようなないような、そんな「キャラモノ」もありました。
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大行燈は大人たちの手によって引っ張られますが、子供用の行燈だってあるんです。
小さな小さな行燈だけど、「よいやぁさぁ、よいやぁさぁ」と精いっぱいの掛け声で引っ張る様子は、大人顔負け(笑)。
きっとこのコたちの中から、将来大行燈を引っ張る子も沢山出てくるでしょうね~。(ただし、大行燈を引けるのは男だけのようです。)
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我が娘も親戚から法被を借りて練り回しに参加してるし(笑)。
こうやってチビ行燈(と現地の人は言っている)に繋がって歩くのが、子供たちのいわば年中行事みたいなもん。
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こちらは、福野神明社。
鳥居の前の参道にはズラリと夜店が並んでいました。歩くと甘い香りや香ばしい香りなどが誘惑してきます。
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今年の夜高祭は天気が良かった。
おかげで夕日が沈んだ後は辺りが澄んだ深い藍色になる「ブルーモーメント」となりました。
藍色の空と暖色系の行燈の光とのコラボがなかなか綺麗でした。
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立派なビデオカメラで撮影している人もいました。
きっとTV局の撮影かな?
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さて、夜もすっかり更けて「深夜」と呼べる時間になりました。
暗闇に浮かぶ大行燈は、この時が最も華やかで美しいと思います。
毎年見てるんだけどね、でも毎年このシーンにはハっと息をのまされてしまいます。
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いつまでも見ていたくらい綺麗な夜の行燈ですが、そんな美しい姿もこれで見納め
そしてここからが福野夜高祭の一番の魅せ場です。
地元では「けんか」と呼ばれている、行燈同士の激しいぶつかり合い、いわゆる「引き合い」ってヤツが始まります。
若者たちが次々と行燈の上に登ってスタンバイを始めます。
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福野夜高祭の引き合いは他にはない特徴がありまして。
よくある祭りでは山車やら行燈やらを互いにガッシャーンと激突させるワケですが、福野の夜高は違うのだ。
行燈に乗った若者たちが、別の行燈とのすれ違いざまに、相手の行燈を肉弾戦でメチャクチャに破壊するという行動に出るんです。
初めてこれを見た人は、ポッカーンとしながら「あ、そうくるんだ・・・」と思うでしょうね(^^;。

福野神明社に祀られた神は女性であり、そのため汗臭い男同士が激しくぶつかり合うほど、そして美しい行燈が激しく乱されるほど、神様は興奮なさって喜ぶのだと言い伝えられています。
それに、女性は大行燈には一切関われないことになっていますが、それは見せる相手が女神様なだけに、男たちの間で女性が活躍する姿を見せるのは神の嫉妬心を煽ることになるので好ましくない、という理論から女人禁制とされているそうです。

冷静に考えると、この町の男たちは女(神様)の掌の上で踊らされているのかもしれません。
男の自分が言うのも何やけど、男って残念な生き物なのかもしれませんね(笑)。



さて、そんな「けんか」ですが、内容を簡単に言えば次の通り。
7つの行燈が3つの「動く派(上り)」と、4つの「動かない派(下り)」の二手に分かれます。
そして動く派が、スタンバってる動かない派を目がけて突進してきて、すれ違いざまにお互いの行燈を破壊し合います。
下の写真は、左が動かない行燈、右が動く行燈。
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旧市街地道はそんなに広くなく、大きな行燈同士だとホントにギリギリすれ違えるかどうかってくらいですが、プロドライバーも真っ青なドライビングテクニック(?)で見事に横に並び、破壊行為を始めます。
当然ですが、若者たちはすでに相当量の酒を浴びていまして、理性が少し飛んでいる状態です。そうでもしないと、落ちれば大けがになりかねない高所で半分身を乗り出して相手の行燈を破壊するなんて、ちょっとできませんからね。
地区の威信を賭けたぶつかり合いでもあるので、それはもう大迫力です。
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まるで妖艶なネオン街のような行燈。
その美しい光の中で、黒いシルエットが雄叫びをあげながら、もうメッチャクチャに街を破壊していく・・・。
なんともカオスなシーン。
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気がつけば、さっきまで美しかった行燈は和紙が引き裂かれ、骨組みが露わになって、見るも無残な姿に様変わり。
あぁ、もったいないなぁ。。。
って思うのですが、当事者からしてみれば、壊れれば壊れるほど「大成功!」って感じなんでしょうね。
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ってなワケで、南砺市福野地区に古くから伝わる「福野夜高祭」でした!
砺波平野の各地域では、このような「夜高」と言われている祭りが随所で行われていますが、その起源になったとされているのがまさにこの福野の夜高祭です。
また、他の夜高祭がどちらかというと生活に密着した「田祭り」的な性格を持つ一方で、福野の夜高祭はれっきとした「神事」(神様に対する祭事)であり、「他の夜高とは根本的に重みが違うのだ!」という自負が旧福野の人にはあるみたいです。
そういうのって、余所者からすれば「へぇぇ・・・(棒読み)」で終わることなんですが、それくらいの自負があるからこそ、福野の祭りはこうも迫力があって、人を引き付けるんだろうなぁって思います。
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これまで何度もこの祭りを見てきましたが、調べれば調べるほど、他の夜高も気になります。
今年はすでに全ての夜高祭が終わっているみたいなので、来年以降機会があれば、他の夜高も見てみようっと。




<福野夜高祭会場(福野神明社および上町交差点付近)>
【駐車場】無し
【入場料とか】無料
【所要時間】1時間30分(引き合いの時刻は年によりマチマチだが、例年23時~0時頃になる)

【地図】


【リンク】
福野夜高祭


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南砺市 福野 夜高祭 夜高行燈

- 4 Comments

まっさ  

>SAKURAさん

はじめまして♪
この度は「まっさの日々ウェザーな暮らし」にお立ち寄りいただき、ありがとうございます。
そしてコメントもありがとうございます!

絵を描かれているんですね。
僕は写真ですが、写真ならボタン一つ押すだけでたいていの人はそれなりの「絵」を残すことができるんですが、本当の絵はコツコツと色を重ねて行かねばならず、1枚仕上げるためにも相当の労力が必要ですよね。
僕は絵については本当にダメダメでして、上手な絵が描ける人は尊敬に値します。
これからも頑張ってくださいね!


以前の記事にありました紫陽花と蛙のコラボの写真ですが、絵の題材として使っていただくこと、またそれを貴ブログにUPされることは全く問題ございません。
自分の撮った写真が絵になると、どのように目に映るのか、非常に興味がありますし、こちらからも是非お願いしたいところです。
完成の際にはまたご連絡くださいね。


今後ともよろしくお願いいたします。
こちらからもリンクを張らせていただこうと思います!

お立ち寄り、感謝♪

2015/06/27 (Sat) 23:04 | EDIT | REPLY |   

まっさ  

>aunt carrotさん

そう、夜高祭は男の祭りです。
なので、多少雑で荒々しい面もあったりするんですが、祭りってたいていそういうもんですよね。

この砺波地方には、これ以外にもいくつか夜高祭があるんですが、福野夜高祭は最も歴史があって、それらのルーツになっていると言われています。
福野って今じゃ南砺市の一部になっちゃってるし、関東の人が地名を聞いてもあまりパっとしないでしょうが、新幹線効果で今後ジワリジワリと知名度が上がっていくかもしれません。
初夏に北陸へお越しの際には、こういったお祭りも是非見てみてくださいね。

お立ち寄り、感謝♪

2015/06/27 (Sat) 22:55 | EDIT | REPLY |   

SAKURA  

初めまして。
初めて、訪問させて頂きました。
お祭りの写真、とても迫力がありますね!
素晴らしいです。

他の写真も見せて頂きましたが、素敵です。
実は、私は色鉛筆で絵を描いて、ブログにアップしているんです。
そこで、厚かましいのですが、お願いがあります。

以前の記事、紫陽花とカエルのコラボレーションという記事の写真を絵に描かせて頂けないでしょうか。
他にも素敵な写真が多いので、他の写真も描かせて頂きたいのです。
私のブログにアップする際は、リンクを貼らせて頂きます。

どうか、宜しくお願いします。

2015/06/27 (Sat) 19:13 | EDIT | REPLY |   

aunt carrot  

行灯に登る姿の一枚、カッコ良すぎです!
人のシルエットも良いですねぇ~♪
壊れれば壊れるほど盛り上がる。。。
夜高祭は男の祭ですね。
珍しいものを見せて頂きました。
いつもありがとうございます。

2015/06/23 (Tue) 08:22 | EDIT | REPLY |   

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