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29 2014

冬の輪島・「間垣の里」を訪ねて(前編)/厳しい自然から家を守る奥能登の知恵

能登半島の一番上の輪島市。
その市街地から断崖絶壁にへばりつく道を随分西へ進んだところに、突如まるで要塞のように竹垣で囲まれた珍しい集落が現れます。
「間垣の里」という名で知られている上大沢・大沢の両地区でして、今でこそとてもひっそりと佇む秘境の漁村なんですが、おそらく来たる2015年は全国から視線を浴び、多くの観光客が訪れることになると思います。その話は次回に譲るとして・・・。

間垣とは、詳しくは後述しますが、冬の奥能登の厳しい自然環境に抗うために生み出された人間の知恵。
それが、ここでしか見られない独特な景観を生み出しています。
20141221135314.jpg


間垣の里のある海岸風景。
奥能登の厳しい冬の海も垣間見ることができました。
20141221142410.jpg


そんなワケで、今回は2回に分けてこの輪島市「間垣の里」をお伝えしたいと思います。
理想は年内に2記事とも仕上げること!
でも来年にずれ込んでしまっても堪忍してね(^^;。


2014年12月21日 石川県輪島市 西保海岸・上大沢地区


輪島と言えば白米千枚田や市街地の朝市、それに伝統工芸の輪島塗などが有名ですが、今回訪れたのはそういった比較的「華やかな」輪島ではなく、奥能登の秘境とも言える場所。
輪島市街地の西方およそ20kmのところにある「西保海岸」と、「上大沢」・「大沢」という2つの小さな集落です。

まず、西保海岸がどんなところかと言いますと・・・
20141221142010.jpg


アップダウンの激しい道が断崖絶壁に沿って続いています。
最近は道路が拡げられて走りやすくなりましたが、それでも運転しているとまるでジェットコースターで海に突っ込んでいくような錯覚すら覚えます。
怖い怖い。
能登半島は格好のドライブスポットとして人気が高いのですが、この西保海岸は半島一周のメインルートから大きく外れているので、整備が遅れ、道ゆく車は少なく、また観光客もほとんど見かけません。
まさに、今時珍しい「秘境」
こういう場所は能登半島の中ですら数少ないです。


夏なら風光明媚な海岸線がとても美しいのですが、冬は季節風と高波をまともに受けるため意味不明なほど海が荒れ、眺めていても恐怖しか感じません。
この時能登地方に波浪警報は出ていなかったように思いますし、この日は天気は悪かったけど風はそんなに強くなかった。それなのに、怒涛のごとく打ち寄せる波波波。
写真じゃ伝わりにくりけど、人なんて軽く丸飲みできるほどの荒波が次々と押し寄せていました。
20141221142559.jpg

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20141221135548.jpg


真っ白で視界が非常に悪いんすが、レンズがくもったわけでも霧が出ているわけでもなく・・・
これは空気に比べて海水がまだ温かいので水蒸気が盛んに湧き上がっているんでしょう。
冬の日本海はこのように大量の水蒸気、つまり雪の素を空気中に供給しているんですね。
20141221142909.jpg



そんな冬の日本海を絵に描いたような非常に厳しい環境の西保海岸ですが、秘境とはいえ人里はある。
通常ならこんな風やら波やらが激しいところには住居を構えられないんですが、この地域の人々は「間垣」というものを作って冬の厳しい自然環境から家を守っているようです。
能登半島の海岸で大規模な間垣が見られるのは、西保海岸の「北大沢」「大沢」の二つの集落。
ともに「間垣の里」と呼ばれています。
今回の記事はそのうちの一つ、「上大沢」の集落風景です。
20141221141255.jpg

20141221134917.jpg



間垣とは、家々を強い海風から守るためのいわば壁みたいなもの。
地元で採れた苦竹(かなり細い竹です)をビッシリと並べたもので、高さは5mほどもあり、結構高い。
冬の季節風を跳ね返すだけでなく、夏場の強い直射日光を遮る効果もあり、夏冬ともに快適に過ごすための古くからの工夫が実を結んだものと言えます。
時には猛烈な風が吹くこともありますが、竹と竹の間の僅かな隙間から適度に風が抜けるので、風圧で倒壊することはないそうです。
20141221134939.jpg



間垣の里を歩いたのは生まれて初めて。
すぐ横の道路は何度か車で通過はしていたんですが、なかなかこうして立ち寄ることはありませんでした。
間垣は「家を守る」ということから、各戸をそれぞれ取り囲んでいるようなイメージを抱いていたのですが、実際はそうではなくて集落全体を取り囲んでいます。
「家を守る」というよりも、むしろ「集落を守る」が正しい。
西洋では街全体をグルっと城壁で囲む文化がありますが、あれの竹製日本家屋版と言ってもいいかもしれません。
思っていたよりも高くて、道路を歩いた限りじゃ間垣の内側の建物はよく見えませんでした。
20141221135228.jpg

20141221135925.jpg


間垣のところどころにこうして穴があいています。
これは集落内部や各ご家庭の玄関へつながる門みたいなものです。
しっかりとした戸になっている門もありました。
20141221141311.jpg


門の向こうには軽トラ?
間垣の里の集落では、車庫も垣根の内側にあるんですね~。
初心者の場合、車庫入れや車庫だしが難しそうです(笑)。
20141221135101.jpg


上大沢の集落は海に直接面しているので、たとえ間垣があっても潮風を完全に防ぐことはできません。
軽トラも錆びちゃってます。
ん~、ここに住む以上、立派な車を買う気にはなれないかもしれませんね(^^;。
20141221135629.jpg


「海抜4m」の表示。
いかに海が近いかが分かります。
訪れた際は、万が一強い地震が起きたら・・・ってこともイメージしておきましょう。
20141221141338.jpg



集落の海に面した一辺には大きな門がありました。
ここが一番潮風をまともに受ける場所なので、扉はかなり頑丈な造りになっています。
内側は家屋ではなく、集落の中の小路が続いているようです。
20141221135658.jpg



少しだけ内側に入ってみました。
間垣の外側はゴーゴーと波や風の音が聞こえていたのですが、間垣の内側はかなり静か。
ほぼ無風です。
間垣は気休めではなく、ホントに効果があるんだなと実感しました。
上大沢の集落は、いかにも昔からある漁村って感じで、海と山に挟まれた狭い土地に木造の家々がギュっと詰まっています。
20141221135724.jpg

20141221140238.jpg


外側を見れば、冬の荒々しい日本海が目と鼻の先に。
こりゃ間垣がないと集落はひとたまりもないだろうなぁ。
20141221135743.jpg


ってなワケで、「間垣の里」のひとつ、輪島市の上大沢でした。
もう一つの集落、大沢地区も立ち寄ってきたので、その様子は次回の記事でお送りします。
20141221141410.jpg



ここからはオマケです(^^)

間垣の里上大沢地区のすぐ近くに、「男女滝」というちょっとした滝があります。
この辺では割と名の知れた滝で、間垣の里のついでに立ち寄る人の多いスポット。
僕もせっかくなので立ち寄ってみました。
ちなみに「男女滝」と書いて、「なめたき」と呼びます。
20141221134024.jpg


一般的な滝のような垂直落下式ではなく、比較的緩やかな斜面を滑り落ちるように水が流れています。
そのため、迫力は全くありません(^^;。
冬だから誰もいませんでしたが、夏場は天然のウォータースライダーになって滝と直接触れ合うことができるそうです。
写真だとどうしても小さく写っちゃいますが、実際は結構なロングスライダーですよ。
ちなみに、流水の浸食作用で岩肌はツルツルで非常に滑りやすいので、お足元にはくれぐれも気をつけてください。

さて、下の写真を見ると左側の水流が太く、右側が細い。
一見すると左が「男滝」のように思えますが、実は左が「女滝」らしい。そしてヒョロい右側が「男滝」。
20141221133337.jpg


こちらが「男滝」。
渦を巻きながら流れ落ち、やがて女滝と合流します。
それにしても、以前お伝えした「能登二見の機具岩」もそうでしたが、どっしり構えたほうを女性とみなすのが能登には多い気がします。
20141221133838.jpg

20141221133859.jpg

この男女滝のすぐ横に車数台が止められるスペースがあり、そこからも滝の様子がよく観察できます。
もし間垣の里に行く機会がありましたら、ちょっぴり立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

では、間垣の里の後編に続きます!




<輪島市上大沢町 間垣の里>
【駐車場】有(無料)
【入場料とか】無料
【所要時間】20分

【地図】



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能登半島 輪島 間垣 日本海 集落 漁村 秘境

- 10 Comments

まっさ  

>朝ドラプラスさんの紹介できました♪  さん

ようこそ当ブログへおいでくださいました(^^)。
ご覧いただき、ありがとうございます。

日本海のファンでしたら、能登の海岸風景もきっと好きだと思います。
この時は真冬だったので天気が悪くて波が高くてあまり綺麗な写真は撮れませんでしたが、夏の能登はびっくりするくらい静かで綺麗ですよ。
是非、ホンモノを見にお越しくださいね。


静岡県にお住まいのようですね。
高山なら割と近いけど、静岡はさすがに遠いなぁ(^^;。
静岡と言えば富士山!写真を趣味にしている人にとって、富士山は憧れの被写体です。
日本海と交換したい気分(笑)。


コメントありがとうございました。
またお時間が許せば覗きにきてくださいね。
お立ち寄り、感謝♪

2015/06/06 (Sat) 17:55 | EDIT | REPLY |   

朝ドラプラスさんの紹介できました♪  

こんにちは 高山市に住んでいた時から日本海のファンになりました(なぜ?)
金沢 富山に車で通っていたのですが ここもすごい!!!ですね

写真見ているだけで ウルルルってきちゃいました 絶対にホンモノ見に行こう!!

今は引っ越して駿河湾近く(海抜7メートル)にいるので 日本海遠いです!!新幹線関係ないし。。。。。 

ここ数年 海外よりも北陸が好きになっているワタシです

2015/06/04 (Thu) 08:31 | EDIT | REPLY |   

まっさ  

>ぽてとぉ~さん

こんばんは♪
北陸の冬って、こんなのばっかりなんですよ(笑)。
灰色、鉛色、まさに演歌の世界。
雪景色も時には目の保養になりますが、長く冬を過ごしていると、早く明るい春が来ないかなぁって思っちゃいます。
光が恋しくなったら、ぽてとぉ~さんのブログを見ることにしますね(笑)。

北陸出張、あるといいですね!
私も気長に待ちたいと思います(^w^)。
こちらこそ今年一年ありがとうございました。
また来年もよろしくお願いいたします!

お立ち寄り、感謝♪

2014/12/31 (Wed) 20:57 | EDIT | REPLY |   

まっさ  

>土佐けんさん

こんばんは♪
そうそう、朝市・千枚田は輪島観光では必須ですね。
でも、この西保海岸は観光バスはほとんど見かけないです。
そもそも大型バスが走れるかどうかも怪しいんですが・・・(^^;。

能登そのものが秘境っぽい雰囲気に溢れているんですが、特に間垣の里のある一帯は小さな集落以外は何もなくて、自然の優しさや厳しさがそのまま残っている感じです。
車がないとちょっと行きにくい場所なんですが、オススメです!

お立ち寄り、感謝♪

2014/12/31 (Wed) 20:52 | EDIT | REPLY |   

まっさ  

>妖怪雨降らしさん

こんばんは♪
フフフ、そりゃあ時間は作るものさ。
ってか、間垣の里に着いた時間が遅くて、ここだけ見てトンボ帰りだったんですけどね。
集落の中に小さな旅館がありました。
こういうところは一度泊まってみると面白いでしょうね。

今年も一年、ありがとうございました。
また来年もよろしくお願いします!

2014/12/31 (Wed) 20:47 | EDIT | REPLY |   

まっさ  

>aunt carrotさん

こんばんは♪
竹は適度な隙間もあるし、適度にしなるし、こういう防風壁には向いているのかもしれません。
向いてなかったら、今まで間垣の文化なんて続いていなかったでしょうしね。

男女滝ですが、確かに豪快なほうが女ってのは違和感ありますね(笑)。
でも一説によると、大きな滝のほうが水の浸食作用で岩肌が滑らかで丸みを帯びた柔らかな感じがするから「女滝」になったって話です。
それならナットクですね。

続きのほうも仕上げましたので、是非!
お立ち寄り、感謝♪
それから、今年一年本当にありがとうございました!

2014/12/31 (Wed) 20:41 | EDIT | REPLY |   

ぽてとぉ~  

寒さの厳しい北陸の冬景色が広がりますね~

今年一年もまっささんの北陸の素敵な風景に癒されました♪

来年もまた、宜しくお願いします

ps.来年こそは、北陸出張にいけたらいいなぁ~と思っています

2014/12/31 (Wed) 10:27 | EDIT | REPLY |   

土佐けん  

こんばんは

僕達も輪島に行ったことがあります^^
ただ、バスツアーで出かけたので、朝市と
千枚田辺りを観光したことを思い出します。
だから、間垣の里のような秘境には行っていません!
5mの竹垣ですか~~
昔の人の知恵なんですね^^
海好きな僕、荒々しい日本海、撮影してみたいな~~

ポチッ全部!

2014/12/29 (Mon) 22:36 | EDIT | REPLY |   

妖怪雨降らし  

いつの間にこんなところまで?

流石にアクティブですね。
で、ま○ちゃんは?(笑)

2014/12/29 (Mon) 21:51 | EDIT | REPLY |   

aunt carrot  

間垣の里、、目の前が荒れた日本海、しかも海抜4mの中で竹が集落を守っているとは!
適度に風もぬけ、しかしちゃんと防音効果まであるのですね。竹って凄いですね。
男女滝はちょっと笑いました。
なんで豪快なほうが女滝?
反対にして欲しいなぁ~♪(笑)
続きがとても楽しみです。

2014/12/29 (Mon) 18:54 | EDIT | REPLY |   

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