28 2014

上州の世界遺産「富岡製糸場」を訪ねて/ブーム到来中!大混雑の近代産業遺産

2014年お盆の旅、行ってまいりました(^^)。
今回は0歳の双子を含めた家族総出+お義母さんの合計7名によるドタバタ劇でしたが、無事旅から帰ってこうして記事を書いております(^^;。

今回の旅の目的地に選んだのは北関東!
これまでジックリと回ったことのなかった栃木県を中心にいろんな場所を楽しんできましたよ。その全てとは言いませんが、これから何回かに分けて旅先の写真をいくつかをピックアップしてお伝えしたいと思います。


まず最初に訪れたのは、栃木へ向かう途中にある群馬県。
2014年にユネスコ世界文化遺産に登録されたばかりの注目スポット、富岡製糸場です。
報道などを見ている限りじゃ関東周辺エリアでは「この夏最もホットな観光スポット」だったと言えるでしょうね。
世界遺産効果は絶大なようです。

世界遺産富岡製糸場に行ってきた

富岡製糸場の「東繭倉庫」


明治五年に操業を始め日本の近代化「富国強兵」・「殖産興業」に大きな貢献を果たした、日本が世界に誇る産業的モニュメント。
学校の教科書に必ず出てきますし、名前を知らない人は日本国内ではほぼ皆無。本当に有名なところですよね。
ってなワケで、お盆の旅第1弾は世界遺産登録直後のアツい富岡製糸場。その賑やかな様子を早速レポートします!

操糸工場における自動繰糸機(富岡製糸場)


2014年08月14日 群馬県富岡市 富岡製糸場


まだ夜が明けていない午前4時に出発しました。
北陸から富岡製糸場へ向かうには、北陸自動車道と上信越自動車道をひた走ります。途中で高速を降りたくなるような有名な地名(長野とか軽井沢とか)が続きますが、そんな誘惑に負けてはいけません(笑)。
北陸(金沢)からだと、渋滞などの支障がなければ休憩時間を含めてもおよそ4~5時間で群馬県富岡市にたどり着けます。北陸人が抱いている印象よりも近いものですよ(^^)。

「第一目的地には9時までに着け」という、ドライブ好きな父親から教わったセオリーに倣い、富岡には8時半に到着。
駐車場は止めやすさと近さのバランスが取れている市営上町駐車場(富岡市役所のすぐ近く)をチョイス。ちなみに駐車場はまだまだ空車が目立ち、余裕がある感じでした。
駐車場から富岡製糸場まではおよそ400mで、ゆっくり歩いて10~15分ほどです。
ちょうど開門時間となる9時頃には製糸場の正門に着けたんですが・・・


ちょちょちょ・・・何なんだこの行列は!
朝っぱらから大・大・大混雑じゃん!

行列の最後尾が見えないのが恐ろしい・・・。
大混雑の富岡製糸場 入場待ちの長蛇の列


開門時間に間に合ったし駐車場もスカスカだったので「余裕だな」と思っていたのに。。。蓋を開ければこの有様。
道中は全く渋滞がなくスイスイ走れたのに、まさかここに来て「人の渋滞」にハマるとは(笑)。
しかもこの行列、延々400mほど続いて、ただっ広い空き地の中でさらにグネグネと腸みたいに連なってました。

『ただいま1時間待ちで~す。』
マジっすか!?(T_T)

今年のお盆はあまり天候に恵まれませんでしたが、この富岡製糸場に限っては曇り空で本当に助かったと思ってます。
なぜなら、ここは北関東。群馬県・栃木県・埼玉県にまたがる「魔の灼熱地帯」に近く、晴れればあっという間に猛暑になるからね。
曇り空のおかげで気温が30℃くらいに収まってくれていたのが、不幸中の幸いでした(^^;。

それでも、4人の子供を連れながら外で1時間待つのは辛かった。
ベビーカーが動かないためグズる双子
待つのがもどかしくて不機嫌になる息子
このクソ暑いのに「肩車」を要求する娘
それらをあやしたり注意したりするのに疲れ果て、徐々にイライラが募る親
空気を読まず鳴きわめくセミ


家族連れにとって、夏の富岡製糸場は修羅場に近い(笑)

後日報道を見たところ、この日の富岡製糸場の入場者数は8500人で、過去最高の人出を記録したそうな。
世界遺産効果に加えお盆というのもあって、有史以来の混雑を極めた一日。とんでもない日を選んだもんだ(笑)。


さて、開門前からすでに1時間待ちというぶっ飛んだ混雑っぷりを見せた富岡製糸場ですが、なんとかキッチリ1時間並んで、入場券をGET!この時点ですでに体力消耗が著しい(笑)。
入場料は大人500円、高校大学生250円、小中学生150円、未就学時はタダ
世界遺産の見学施設としては、安い価格設定だと思います。
(後日談:この入場料は当時のものでして、現在は大人1000円(それ以外は据え置き)に増額されています。いくらなんでも料金上げ過ぎちゃう?)
富岡製糸場の入場券売り場

・・・って言うか、券売り場は明らかにキャパ不足じゃない!?(苦笑)


ふぅ。。。それにしても暑かったよねぇ。扇風機の下でいっぷくです。
敷地内にはこのようにミストの出る冷風扇がいくつか設置してあり、これはありがたかった!
真夏の富岡製糸場 冷風扇の前でいっぷく



赤レンガ造りが特徴的な「富岡製糸場」です。
赤レンガと言うといかにも西洋的なんですが、よく見ると屋根はなんだか和風。「和洋折衷」って感じですかね(^^)。
入口付近では赤いサルビアやピンクのサルスベリなど夏の花が彩りを添えていました。
「国指定史跡」の石碑がありますが、今はこれに「世界遺産」という新たな箔がつきましたね。
富岡製糸場 国指定史跡の碑


敷地内に入ってまず受けた印象は、「まぁよくある、ちょっと古めの工場」って感じ。
正直な話、パっと見ただけではここが世界遺産である実感が湧いてきませんでした。
富岡製糸場 敷地内の様子


富岡製糸場の案内図ですが、「紫色」に塗られたエリアにご注目!
この見取り図にある紫色の範囲は、ズバり「立ち入り可能区域」を意味しています。
立ち入り可能区域を示す案内看板(富岡製糸場)

広大な敷地を持つ富岡製糸場ですが、実際に自分の足で立つことができるエリアはそんなに広くない。
立ち入り可能な施設は、
①東繭倉庫の半分
②操糸場の半分

のたった2か所に限定されていて、他は通路か中庭から施設の外観を見学するのみになっています。
もっといろんな施設を見学できたらいいのになぁ。ちょっと拍子抜けでした。



では、富岡製糸場、サクっと見て回りましょう!
まずは、正門から入って正面に見える赤レンガ造りの「東繭(まゆ)倉庫」です。
富岡製糸場の東繭倉庫

「繭倉庫」の名のごとく、昔は蚕が作った繭の保管場所として使われていたようです。
これだけでもとても大きな建物ですが、さらにもう一か所「西繭倉庫」ってのもあります。絹の生産のためには、そのくらい多くの繭を貯めておく必要があったってことですね。

入口の頭上には「明治五年」と書かれた石板がありましたが、これはまさに富岡製糸場が操業を始めた年。
日本が近代化に向けて生まれ変わった年と言ってもいいでしょう。
「明治五年」の石板(富岡製糸場にて)


東繭倉庫は中に入ることができる数少ない施設の一つ。
中に入ってみると・・・暑い。大混雑。早く出たい(笑)。
現在は倉庫と言うよりも資料展示室みたいな感じで、多くのパネルや模型が展示されていました。
お土産屋さんもあったような気がしましたが、混雑が酷くて何も買う気にはなれず、パス(^^;。
富岡製糸場東繭倉庫の内部 混雑してました

富岡製糸場の展示物の一部



人ごみをくぐり抜けて広い中庭に出ました。ほ、中庭は空いてるな。
中庭を挟んで東繭倉庫の真向いに建っているのが「西繭倉庫」です。
建物の大きさは東繭倉庫とほぼ同じ規模で、レンガ造りの外観もほぼ同じ。けれどこちらは中に入れません。
富岡製糸場の西繭倉庫

富岡製糸場の中庭と西繭倉庫



こちらは製糸場の目玉施設のひとつ、その名もズバリ「煙突」です。
教科書などによく出てくるモノクロ写真や絵図に登場する高~い煙突で、「富岡製糸場のシンボル」と言ってもいいんではないでしょうか。
高さは37.5m。真下から見上げてみたいけど、残念ながらこれ以上近づけず、中庭から遠巻きに眺めることしかできません。
富岡製糸場の煙突



中庭の真ん中に大きな囲いというか目隠しがしてありました。
中では工事か何かをしているのかなと思ってスルーしようと思ったのですが、目隠しされていると覗きたくなるってのが人情(笑)。
隙間にカメラのレンズを突っ込んで中を撮ってみますと・・・

ゲゲ!これって廃墟!?
瓦礫の山やん!

大雪で倒壊した富岡製糸場の施設(乾燥場と思われる)

後になって調べてみたら、この瓦礫の山は2014年2月の関東大雪の際に雪の重みで崩落・全壊した「乾燥場」という建物らしいです。
群馬にとっては未曽有の積雪だったのは理解していますが・・・世界遺産級の大切な建物を失ってしまったのは痛手でしょうね。
この崩壊からも分かるとおり、富岡製糸場の建造物は多くの観光客を受け入れるほど安全な造りにはなってなくて、それゆえ立ち入りも制限されているそうです。
今立ち入り禁止の建物はこれから30年ほどかけて直していくそうですが・・・
全部開放される頃、僕はいったい何歳だろう(笑)。



ふぅ、これでほぼ半分かな。
とりあえず休憩(^^;。
中庭でひと休み(富岡製糸場)



お次は富岡製糸場の要、「繰糸場」という施設です。
蚕が作った繭から絹糸を手繰り寄せる作業を、大きな機械を使ってこの工場内で行っていたそうですよ。
数少ない立ち入り可能な施設とあって、東繭倉庫と並んで人が多くて大人気スポットって感じ。
繰糸場入口の様子(富岡製糸場)

繰糸場入口の様子(富岡製糸場)

古風な「繰糸工場」の看板


繰糸場内部です。
巨大な空間に、ひたすら並ぶ繰糸機。ちょっと古めの映画のワンシーンとか、あるいはアーティストのPVなんかに出てきそうな感じ。
これは一見の価値があると思います!
富岡製糸場の繰糸場の内部の様子

富岡製糸場の繰糸場の内部の様子


繰糸場の建物は明治時代の面影をほぼそのまま残しているそうですが、中に並んでいる機械はさすがに更新されていて、昭和40年に採用された(当時)最新鋭の自動繰糸機だそうです。
大半の繰糸機はビニールで保護されていました。
ビニールで保護された自動繰糸機


一部の自動繰糸機はビニールが外され、機械の細部まで見学することができました。
実際に動いていたら面白かっただろうなぁ。っていうか、今にも動き出しそうな「オーラ」を感じましたね。
それにしてもすごい機械だ。これが日本の生糸産業、つまりは「近代化」を支えていたんだね。
富岡製糸場の自動繰糸機

富岡製糸場の自動繰糸機


じっくりと見学する小学生も見受けられました。一応これもれっきとした「工場見学」ですかね。
絹の作り方はもとより、その歴史や世界遺産になった経緯、この先の観光施設としての問題など、いろんな視点から考えることができる富岡製糸場は、夏休みの自由研究の題材としてはうってつけかもしれません。
自動繰糸機を観察する子供(富岡製糸場にて)



正直、繭倉庫と繰糸場を見たところでほぼほぼお腹いっぱいになります(笑)。
これより先は外から建物を眺めるだけなので、ちょっと物足りないかもしれません。
この記事でも、これより先はちょっと巻いていこうと思います(^w^)。


こちらは「女工館」です。
日本人に糸とりの技術を伝授するために雇われたフランス人女性教師の住宅だったようです。
富岡製糸場の女工館



こちらは「診療所」です。
明治の官営時代は、治療費や薬代は全て工場側が負担していたそうですよ。当時としては非常に画期的で、手厚い福利厚生だったとのこと。
富岡製糸場の診療所


こういう歴史的な遺産の中にある医療系施設って、どうしても暗くて重苦しいイメージがつきまとうんですが、ここは比較的明るくて清潔な感じのする建物でした。
きっと若い女子が、
「気のせいかな、最近ちょっと疲れてるから、お医者さんに診てもらうわね」
ってな感じで気軽に訪ねていた施設だったんじゃないかと、勝手に想像しています(笑)。学校で言う保険室みたいな!?
富岡製糸場の診療所

富岡製糸場の診療所



こちらは「ブリュナ館」といいます。
指導者として政府に雇われたフランス人技師「ポール・ブリュナ」が住んでいた館。
ちなみにこのフランス人は3年後に契約満了で帰国(実質的にはリストラ?)したそうですが、彼に支払われていたお給料は、一般の女工が10~20円(これでも比較的高額な部類)だった時代に、なんと750円だったそうです!
なんたる高給取りか!そりゃあリストラもされるわなぁ(笑)。
富岡製糸場のブリュナ館

富岡製糸場のブリュナ館



こちらは寄宿舎
製糸場で働いていた女工さんの半数は通勤だったとも言われていますが、こうして「寮」で生活していた人も多かったと思います。
富岡製糸場の寄宿舎



ってなワケで、日本で18番目の世界遺産、群馬県富岡市の「富岡製糸場」でした。
「女工哀史」「あゝ野麦峠」など、どちらかというと消極的なイメージのある近代製糸業ですが、その先駆けとなるこの富岡製糸場では、西洋の労働基準が採用されてかなり恵まれた労働条件の下仕事ができたという話もあります。
実際、診療所があったり寮があったり、福利厚生面はかなり充実していて、若い女工さんが笑顔で敷地内を徘徊するシーンが頭をよぎりました。もちろん、そんないい時代ばかりじゃなく、資本主義のシビアさにさらされた辛い時期もあったと想像はしますけどね。

富岡市は街を挙げてお祭り騒ぎ。世界遺産登録の祝賀ムードに包まれていました。
これから様々な課題が出てくるでしょうが、ひとまず登録おめでとうございます!
今後、世界的な観光地として整備されていくことを願っています。
祝!世界遺産登録(富岡製糸場)


さすれば、富岡市を代表するキャラクター、「お富ちゃん」もきっと世界的な知名度を得るでしょうね(笑)。
富岡市のキャラクター「お富さん」(富岡製糸場にて)
(お富ちゃん 「世界!?ま~、はずかし!」)


お盆の旅リポートはまだまだ続きます。



【リンク】
富岡製糸場 公式ホームページ

<2014年お盆の旅シリーズ>
その2 史跡足利学校
その2 史跡足利学校

その3 大谷資料館地下採掘場跡
その3 大谷資料館地下採掘場跡

その4 那須どうぶつ王国
その4 那須どうぶつ王国

その5 那須高原殺生石
その5 那須高原殺生石

その6 世界遺産・日光東照宮
20140816122515.jpg

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富岡製糸場 世界遺産 赤レンガ 群馬県 繰糸工場 生糸 お盆

6 Comments

まっさ  

>aunt carrotさん

こんばんは♪
ツアーのチラシですか!?
やっぱり富岡製糸場ってそんなにも注目されたスポットだったんですね~。

北陸に住んでいると、実はそこまでじゃないんです。
なので、今回もまさかこんなに混んでいるなんて思いもせずに気軽に行っちゃったワケですが。。。
リサーチが甘かったです(笑)。


夏休みが明けても混雑は続くそうです。
写真を撮りに行くなら、もう少し落ち着いて人が減ってからのほうがいいかもしれませんね。

あ、僕の写真で満足しないでください。
実物はもっと素晴らしいんですから(笑)。
お立ち寄り、感謝♪

2014/08/31 (Sun) 18:58 | EDIT | REPLY |   

まっさ  

>土佐けんさん

こんばんは♪
7人で旅って結構大変です。
あそこへ行きたい、ここへ行きたい、などなど、いろんな思惑が交錯しますからね(笑)。
今回は富岡製糸場以外は全て栃木でしたが、思っていたよりも見所が多かったです。
3日や4日じゃ足りないところかもしれません。
もちろん、宇都宮の餃子も堪能してきました~(^^)。

引き続き、栃木ネタ、お付き合い宜しくお願いいたします。
お立ち寄り&応援、感謝♪

2014/08/31 (Sun) 18:54 | EDIT | REPLY |   

まっさ  

>妖怪雨降らしさん

こんばんは♪
お盆の天気はここ近年にないくらい悪かったですよね。
でも、全国的に雨が多かった中で、栃木は8割方「曇り」だったんで、まだ恵まれていたほうかもしれません。

富岡製糸場、ミーハーですか(笑)。
確かに今思うとそうだけど、まさかここまで話題になっているとは思っていませんでしたよ。
世界遺産効果ってすごいですね。

お立ち寄り、感謝♪

2014/08/31 (Sun) 18:52 | EDIT | REPLY |   

aunt carrot  

良いところにいかれましたね。
今、ツァーのチラシが毎週入ってきます。
行ってみたいけど絶対激混みと思ったら、案の定ですね。
小さい子供さんを連れて、良くここまで綺麗に撮影なさってますね。いつもながら感心してしまいます。
ここまでしっかりレポートしてくださってあると
行かないで済みます。
しっかりと行った気分になりました(笑)

2014/08/30 (Sat) 09:16 | EDIT | REPLY |   

土佐けん  

こんばんは

家族7人でご旅行でしたか!
引率者としては大変でしたね~~
富岡製糸場、よい所にいかれましたね^^
暑い中、待ち時間1時間は辛い(^^;
その甲斐があって、歴史のある建物や
製糸機など、見ることが出来て良かったですね^^
僕はエアコンの効いた部屋の中で画を見せて頂き、
満足です^^
製糸工場と言えば、学生時代に見た野麦峠を
思い出しますが、ここは違ったんですよね^^

ポチッ全部!

2014/08/28 (Thu) 21:56 | EDIT | REPLY |   

妖怪雨降らし  

お盆は天気良くなかったのに・・・・


ミーハーですね(笑)

そりゃ、この夏一番にぎわった場所ぢゃないですか?>富岡

2014/08/28 (Thu) 21:39 | EDIT | REPLY |   

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