01 2013

雨晴海岸 気嵐(けあらし)の朝 ~立山連峰からの朝日とともに~

秋が深まるにつれ、朝晩の冷え込みが強くなってきましたね。
この時期の晴れた日の朝、水辺に目をやれば霧が低く立ち込める「気嵐」(けあらし)と呼ばれる幻想的なシーンに出会えたりします。
この国には気嵐の見られる場所はゴマンとあるでしょうが、その代表的なものが富山県の雨晴海岸(あまはらしかいがん)ではないでしょうか。

早朝、立山連峰から昇る朝日が気嵐を黄金色に輝かせ、その中に「女岩」がシルエットで浮かぶ・・・

そんな絶景を見に雨晴へ行ってきました!
雨晴海岸の朝 気嵐とともに

雨晴海岸の朝日


これまで何度か朝の雨晴に立ち寄りましたが、気嵐と朝日のセットは今回が初めての撮影になりました。
ようやく出会えた光景に、感動です!
早朝 雨晴海岸からの眺め


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富山県では「砺波平野散居村の夕景」も有名です!(2013年05月03日)
散居村を紅く染める夕日 富山県砺波市


2013年10月28日 富山県高岡市 雨晴海岸


気嵐とは、川・湖・海の水の温度に比べて水面付近の空気が冷たい時に、蒸発した水蒸気が急激に冷やされて霧状になったものです。
「極寒の真冬の現象」というイメージを持たれるかもしれませんが、必ずしもそうではない。
冬になると空気とともに海水も冷えてしまい温度差が小さくなることもあるので、冬がイイとは限りません。
富山湾では条件が良ければ9月でも見られるそうで、実際今年は9月17日、最低気温14℃と比較的暖かな朝にも気嵐が出現したと地元の新聞などで報じられていました。

で、この日はまだ10月。
極端な寒さにはならないけど、海はまだ暖かい。
台風27号が足早に列島から立ち去り、日付が変わる頃にはスッキリした星空に。
さらに台風が北から引きこんだ冷たい空気のため、翌朝は放射冷却で強い冷え込みになることが想像できました。
海と空気の温度差がそこそこ大きくなる気配です。

「この状況、もしかしてかなりイケるんじゃない!?」

そう思い始めたら、たとえ平日だろうが嫁子供になんと言われようが、もう「行く」以外に選択肢はありません!

月曜日の朝4時半、気温は7℃!
まだ真っ暗だけどスーツを着て!!
出発だ~っ!!!

サムっ・・・(*_*)



雨晴海岸に着いたのは、若干薄明に差し掛かった5時15分頃過でした。
ちなみに日の出は高岡伏木で6時10分。
実際に立山連峰から朝日が顔を出すのはさらに15~20分ほど後になります。
珍しく(?)随分余裕を持って目的地に来ましたが、同じ匂いをかぎつけたカメラ愛好家で月曜の朝だと言うのにすでに駐車場は沢山の車でした。


駐車場を確保できたならもう安心。
ゆっくりサンドイッチなどをほおばって、いざ海岸へ!

日の出の30分前。
徐々に空が明るくなってきて、立山連峰のシルエットがクッキリと浮かび上がりました。
すでに気嵐が出現しているのが分かります。
夜明け前の立山連峰 雨晴海岸より


この日は邪魔になる雲は一切なさそうで、立山連峰上空は見事なまでの快晴。
それを見た安堵感ったら半端ない。

立山連峰に雲があるかないかは現地で明るくなってからこの目で見なければ分かりません。
明るくなってライブカメラなどで確認してから家を出たんじゃ、到底日の出には間に合わない。
つまり、家を出た瞬間から「賭け」が始まってるんですよね・・・。


雨晴の気嵐を冬ではなく秋に見る利点は「天気」にあります。
11月も下旬に差し掛かってくると、北陸地方は連日のように雨や雪が降り、快晴の空など滅多に訪れません。
でも10月なら比較的安定した空が多く、美しい気嵐の光景に出会う確率が高いと思われます。
↓ちなみに、真冬の雨晴はこんな感じ。イケてません(笑)。
雪降る雨晴海岸
(2011年12月31日撮影 大みそかに何やっとんじゃ?)


日の出の20分前には鮮やかな朝焼け。
期待できそうです。
雨晴海岸 朝焼けと立山連峰

雨晴海岸 朝焼けと立山連峰

尖ったシルエットですぐにそれと判る剱岳
さて、お日様はどこから顔を出すのかな。
朝焼け 剱岳のシルエット


日の出15分前になると、かなりのスピードで東の空が明るさを増していきました。
明るくなるにしたがってシャッタースピードを速めたりISO感度を下げたりといろいろイジっていたので、写真ではあまり差がないようにも見えますけどネ(^^;
雨晴海岸の朝焼けと気嵐


日の出前の落ち着いた情景です。
ほどよく焼けた空、近景と遠景の濃淡のあるシルエット、そして気嵐立つ海。
それぞれが絶妙なバランスですが、太陽が顔を出した瞬間に、このバランスがメッチャメチャにされてしまうんですよね(^^;。
立山連峰と女岩 雨晴海岸


さて、日の出の時刻を迎えました。
雨晴海岸では、日の出時刻を迎えても、立ちはだかる3000m級の山々によってしばらくは太陽が隠されたまま。
でも、その後ろから漏れ出たオレンジの薄明光線で、夜明けを迎えたこと、そして大まかな顔を出す位置が掴めます。
もうすぐた!
立山連峰からの日の出前

立山連峰からの日の出前


標高2999mの剱岳が、てっぺんから徐々にオレンジに染まっていきました。
山頂ではとても美しいご来光となっているハズです。
さぁ、来るぞ来るぞ・・・。
立山連峰からの日の出前 剱岳



キラーン☆
キターーーー!
出たー!!
新しい朝が来た~!!!

立山連峰からの日の出の瞬間


神々しい瞬間です。
すでにある程度高度を稼いでいる朝日が、雲や霞のフィルターを介さずに顔を出す。
その眩しさたるや強烈。
これまでやや「マッタリ設定」だった露出をここに来て一気に引き締めます。
ただ、暗くすりゃいいってモンでもない。
好みにもよりますが、ある程度明るさも残して気嵐が輝く様を再現することにしました。

周りでパシャッカシャッピシューン…などなど、様々なシャッター音が鳴り響きます。
カメラって、それぞれシャッター音が違うんですね。
この時ばかりは、「音のいいカメラ」が欲しくなります(^^;。
僕の60Dは、ちょっと安っぽい音なんだよなぁ…。シャッターを切るのが恥ずかしい(*''*)
立山連峰からの日の出の瞬間 雨晴海岸より

立山連峰からの日の出の瞬間 雨晴海岸より


朝日の登場から1分。
それまではシルエットでクッキリと見えていた立山連峰ですが、朝日が出てきた瞬間、強烈な光でたちまち見えなくなっていきます。
朝日と気嵐と立山連峰、その三役が揃うシーンはほんの1~2分程度しかありません。
立山連峰の日の出

立山連峰の日の出


朝日の登場から2分。太陽が全て出ました。
立山連峰は消えていきますが、代わって気嵐が朝日に輝きだします。
だいたいこの辺りが一番綺麗な時間かもな~。
雨晴海岸 女岩と気嵐



黄金色に輝く気嵐と、女岩のシルエット。
とても幻想的です。
気嵐と雨晴海岸女岩


美しい光景を写真に納めるカメラマンたちのシルエットもまた絵になります。
きっと僕も、誰かの写真にシルエットになって写っていることでしょう。
そんな写真にいつか出会えると嬉しいです。
いや、恥ずかしいか(^_^)。
朝の雨晴 カメラマンのシルエット


朝日と気嵐で、とても柔らかな光景になった雨晴海岸。
そろそろ皆さんの撤収が始まりましたが、まだまだ見ていたかったです。
ただし、僕はこれからフツーに金沢で仕事を控えている。
だからスーツなのだ(笑)。
留まっていたい気持ちを振り切って、雨晴海岸を後にしました。
気嵐立つ雨晴海岸

気嵐立つ雨晴海岸


ってなワケで、雨晴海岸の気嵐立ち込める朝のリポートでした。
この日は遠方から来た方も大勢いらっしゃり、中には宿を手配して泊りがけで撮影に挑んだ猛者もいたりしました。
全国のカメラ好きがそこまでして撮りたい絶景に、平日の仕事前に出会えてしまうのがありがたい。

ちなみに前日に「行こう」と決めてからは寝坊が怖くて寝られなかった。
月曜日に、ほぼ徹夜の状態で絶景を眺めてから仕事に向かうのは、あまりいい心持ちではなかったです(汗)。



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雨晴 気嵐 けあらし 朝日 立山連峰 剱岳 絶景 富山

12 Comments

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2016/01/08 (Fri) 14:07 | EDIT | REPLY |   

まっさ  

>心の月さん

おはようございます♪
土・日と山梨に行ってました(^^)

私、思いますよ。
富山の高岡周辺に住んでいる人が羨ましい。
失敗を恐れずにすぐにこの絶景に会いに行けちゃいますからね~。


この記事をご覧になって「こういうことか~」と思うということは・・・お父様の力説は右から左だったと想像します(笑)。
僕もたまにこの貴重な光景について力説をするんですが、果たしてどれだけの人がちゃんとイメージできているのか、ちょっと心配になったりして(^w^)。


夕日ももちろんイイですが、朝日のほうが透き通ってて綺麗な気がします。
それに、朝の光景は頑張って早起きした人にしか見られないものですから、ありがたみもあります。
「早起きは三文の得」といいますが、こういう景色が見られるなら三文どころではないですよね。
心の月さんも、是非一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

お立ち寄り、感謝♪

2013/11/04 (Mon) 08:57 | EDIT | REPLY |   

まっさ  

>ぽてとぉ~さん

こんばんは♪
たった今、富士山の麓から帰ってまいりました(笑)。

温かいコメント、ありがとうございます(^^)。
北陸では早朝10℃を切る日が珍しくなくなってきましたが、昨日だったかTVの天気予報を見て、沖縄がいまだに最高気温29℃と夏並みの暑さであることに驚きました。
きっとまだ十分海に入れる暖かさなんだろうな~。


僕は今のカメラについて「古くてもうダメだぁ」という感情は持っていないんです。
ただ、後継機が出るとどうしてもそっちが気になってしまう。
それはカメラに限った話ではなく、例えば携帯電話とか車とか、あるいは基本ソフト(OS)なんかでもいいんですが、「新しいものはどこまで進化したんだろう」というのを知るのが好きだったりするんですよね。

昨日、富士五湖で随分年配の方ですが、紅葉と富士山を撮りに来ていた方がいらっしゃいました。
その方と小一時間くらい話していたのですが、先週末に撮影されたという富士山の写真がそれはそれはすごく綺麗で・・・。で、その人のカメラが僕と同じだったんです。
「よ~し、俺も頑張るぞ!」
と、気持ちが引き締まりました。

一眼レフを始めて2年が経ちました。
上手な写真を撮るというよりも、僕らしさを出していく、そんなカメラライフを送っていきたいと思います。
「家族と一緒に」とありますが、ん~、これは難題かもしれません(笑)。
小さな子供が4人いるので、そのうちの一人でもカメラに興味を持ってくれたらな~って思ってます(^^;
お立ち寄り、感謝♪

2013/11/04 (Mon) 01:32 | EDIT | REPLY |   

まっさ  

>ライカM2さん

こんばんは♪
えぇ、鳥肌モンでしたよ。
10月下旬の快晴の朝、コートなしのスーツ姿は寒いのなんの(笑)。
でも雨晴海岸の朝日に立ち向かっている時は寒さも忘れアツくなりました。


ライカさん、アナタのその持論は目からウロコです!
これまで幾度となく貴重な瞬間をファインダー越しに見てきました。
終わってみると、「そう言えば実際の視野で見ていないかも・・・」という「罪悪感」を覚えることが多々ありましたよ・・・。
でも、それは最も大切な部分を切り取った「絵」としてより強く印象を刻んでいた、ということに気がつきました。
僕もその論に乗っかりたいと思います!
あぁ、ようやく「罪悪感」から解放されるときが来た(笑)。


ようやく雨晴が「ニンマリスポット」に昇格するかというとそうではない。
今回は割といい日を選ぶことができましたが、「最高」の条件とは言えなかったです。
雨晴が本気を出すと、まるで雲が海の上に浮かんでいるような、黄金色の雲海の上に立山が聳えているような、そんな濃厚な気嵐も出るそうですよ。
それを撮るまでは、顔の筋肉は緩めませんよ~(^w^)

お立ち寄り、感謝♪

2013/11/04 (Mon) 01:01 | EDIT | REPLY |   

心の月  

素晴らしい!!!
見事な気嵐と日の出ですね!

前に実家の父と雨晴に行った時
「あの場所から朝日が出てきて、その光景は・・・うんぬんかんぬん・・」
と力説してましたが、
こういう事だったのか~。

オレンジの背景に浮かぶ剱岳もカッコいいですね^^0^

この景色に出会えるかどうか、現地に行くまで分りませんもんね。
ホント、賭け、ですよね。
素晴らしいです。
たくさんのカメラマンがいらっしゃってたそうですが
みんな、「今日はイケる」っていう確信があって集まられたのでしょうね。

夕陽のオレンジも好きだけど、朝のオレンジもいいですね!
毎朝、早起きすれば見れるのかもだけど…
寝ちゃってるな~~~。。。



2013/11/02 (Sat) 22:49 | EDIT | REPLY |   

ぽてとぉ~  

気嵐という黄金色の着物に身を包んだ「女岩」の写真 とても素敵な風景ですねー

それにしても早朝気温がなんと7℃とは・・・沖縄では、まず考えられない気温にびっくりです


まっささんのカメラが古いと気にしているようですが、わたしは「写真にカメラの新しいも古いも関係ない」と思っています

だって古くても新しくても、メーカーが違くても、しっかり手入れして、自分のセンスを出せば、どんなカメラだって素敵な風景が生まれてくると考えています

それは、フォトコン等で入賞している作品を見ていてもカメラやレンズの性能だけで優劣が出るとは限らないからです


まっささんは、わたしにはない素敵な写真センスをいっぱい持っていますので、これからも家族と一緒にカメラライフを楽しんでいってください

2013/11/02 (Sat) 14:30 | EDIT | REPLY |   

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2013/11/02 (Sat) 11:20 | EDIT | REPLY |   

ライカ Μ2  

♪あぁーたぁーらしーい ♪あーさがきたっ

文句なしに鳥肌もんの情景!

朝日が見えたその瞬間、鳥肌が立ったのはきっと・・・





スーツ姿が大きな原因だったのでしょうけど(爆)


ほんの1~2分のベストタイム。
その僅かな時間、目の前の光景に持てる集中力の全てを注ぎ、撮影設定やアングルに思考回路は支配されたのでは?

そして撮り終えたときに、こんなふうに思ったはず・・・


「オレは、この瞬間のために生きている」(大袈裟)

( ̄ー+ ̄)

ドヤ顔



「最高の瞬間は、肉眼で見て脳裏に焼き付けるのが一番」

こういう御意見ありますよね?
私も正論だと思います。


でもさ・・・

カメラを構えてその光景に集中することで、間違いなく印象が深まり記憶は強まっているはずと、自分のバカげた行動を正当化している私です(苦笑)


期待と不安が入り交じった気持ちで雨晴に向かい、その瞬間を迎えたときのことを、今後近くを通る度に思い出し1人ニンマリすることでしょう(笑)

2013/11/02 (Sat) 08:35 | EDIT | REPLY |   

まっさ  

>みんこさん

こんばんは♪
雨晴には夜明け前から人が集まっていましたが、スーツは僕だけだったと思う(笑)。
あと、さすがに30代は見かけなかったですね~。

出身は伏木でしたか!
ならば、雨晴の絶景を普段から見ていたと思います。
朝に限らず、昼間でもとても綺麗ですよね。
もっと寒くなって立山が真っ白になった時にも訪れてみたいです。

8月1日に日の出会?
そんなのあったんだ、知らなんだ(*_*)
早起きが大変そう(^^;

お立ち寄り、感謝♪

2013/11/02 (Sat) 00:32 | EDIT | REPLY |   

みんこ  

(((o(*゚▽゚*)o)))やったぁ~ ですね
すごい このフットワーク
スーツ着て4時から雨晴に!
綺麗ですね 太陽がこんにちは
いえ「おはよう」って出てくるときは感動です

伏木出身だけどね、見に行かなかったわ
小学校の8月1日の「日の出会」では行きましたけどね

2013/11/01 (Fri) 21:20 | EDIT | REPLY |   

まっさ  

>妖怪雨降らしさん

え!?
いつからN社製という話になったんですか、
僕は始めた時からC社一本ですよ(^w^)
今は後継機70Dが出ているので気になってますが、ボディにお金を掛けるくらいならまずはレンズかな(^^;

雨晴の朝寄りは確かに辛いんですが、それに見合う絶景がありますからね~。
真冬だとさらに日の出が遅くなってしまうので、気嵐を見るなら秋しかありません。
そう言えば兼六園の雪吊り作業が始まりましたね。
この週末には立派な姿が見られるでしょうか。

お立ち寄り、感謝♪

2013/11/01 (Fri) 21:10 | EDIT | REPLY |   

妖怪雨降らし  

60D!?

いつの間にC社のカメラになったんですか!
確かN社だったはず。

朝早くから流石に雨晴まで行く気がおきません。
つか、朝日見てたら仕事に間に合わない(>_<)

2013/11/01 (Fri) 18:12 | EDIT | REPLY |   

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